NGな甘やかし行為とは?
人間の食事を与える
人間用に作られた食事は、塩分や糖分が多く含まれています。人間と犬は必要な栄養素が異なるため、味付けされた人間の食事を犬に与える行為は、犬の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
一方で、少し手間はかかるものの「犬用手作りごはん」は、使用する材料や作り方に気を付けさえすれば、下記のようなメリットがあります。
- 栄養バランス、摂取カロリーをコントロールできる
- アレルギーの改善
- 毛艶の改善
ごはんを手からあげている
「犬がなかなかごはんを食べてくれないから…」といった理由で、手からごはんを与える光景を目にしたことはありませんか?
一見良いことのように思えるかもしれませんが、この行為が定常化してしまうと、犬は手で与えたときしかごはんを食べなくなってしまいます。自力で食べるのが難しい子犬やシニア犬には有効な場合もありますが、成長期の犬は、自ら食器でごはんを食べるよう教えなくてはいけません。
犬を甘やかしすぎると起こること
1. ワガママな性格に育つ
いつも飼い主に優しく甘やかされることで、犬は「なんでも自分が一番!」と思い込み、ワガママな性格に育っていきます。
例えば…
- 飼い主が大事にしている物を壊して気を引こうとする
- 何度もいたずらを繰り返す
- ドッグフードを食べずに撒き散らす など
犬は賢い動物なので、飼い主が毎回ワガママを許してくれることが分かると、飼い主のことを自分よりも下の存在と勘違いしてしまうのです。主従関係の逆転は、更なるワガママのエスカレートにも繋がっていきます。
2. 食べ物の好き嫌いが激しくなる
犬にも食べ物の好き嫌いがあります。より好んで食べるからといって、ドッグフードを度々変えたりするのはあまり好ましくありません。食べなければ他のドッグフードに変えてくれることが分かると、嫌いな種類のフードは数日間食べない、といったことも起こり得ます。そんなときは、フードの種類は変えず、お湯でふやかしてあげたり、犬用ミルク・ふりかけをかけてあげると食べることもあります。
3. 吠え癖がつく
吠えたときに飼い主が遊んでくれたりごはんをくれたりすると、吠えると飼い主が自分に構ってくれるものと認識してしまい、吠え癖がつくようになります。全ての要求に応えるのではなく、吠えるのをやめるまで無視することもときには必要です。吠えるのをやめたときに、撫でたり声をかけて褒めてあげると、プラスの効果が期待できます。
監修ドッグトレーナーによる補足
吠え癖は一度でも覚えてしまうと治していくことが非常に困難な癖になります。吠えることで飼い主さんやご近所さんにも多大な迷惑やストレスが発生します。
予防なら早い段階から対処ができますし、万が一吠え癖がついてしまったら専門家への相談をオススメします。
4. 病気になるリスクが高まる
好きなときに好きなだけおやつやごはんをあげたりすると、理想体重を上回って肥満体型となり、様々な病気になるリスクが高まります。美味しそうに食べる姿は見ていて可愛く癒されますが、肥満は寿命を縮めたり、恐ろしい影響をもたらす可能性があります。食事の回数やおやつの量に注意して、体重管理を行い、健康的な身体を維持してあげましょう。
まとめ
犬を甘やかすこと自体は、決して悪いことではありません。愛犬を可愛がりたい想いは、誰しも持っていると思います。しかし、飼い主が犬をリードする関係性が崩れてしまうと、犬の問題行動を止めることができなくなり、一緒に散歩や旅行へ行くことが難しくなってしまう可能性もあります。
犬の行動を制御し、管理するのも飼い主の役目です。人間社会で安全に過ごしていくためにも、最低限のしつけを行うことは重要と言えるでしょう。大切なペットを守ってあげて下さいね。
監修ドッグトレーナーによる補足
しつけとは愛犬を苦しめるのではなく、人と共存しやすくするために必要になってきます。
愛犬を想う気持ちがあるのならば、今からでも遅くはありません。ネットを通じでお勉強したり、専門家へと相談してみましょう。