1.注目されたい
犬は「お手」や「お座り」などの飼い主さんからのコマンドに従うと、飼い主さんが褒めてくれたり喜んでくれることを知っています。犬は飼い主さんに注目してほしい時やかまってほしい時に、自らお手やお座りなどのポーズをとってアピールすることがあります。
犬は人間と行う"仕事"が好き
犬がなぜ飼い主さんのコマンドを覚え従うのかというと、犬は指示をされてその通りに動くという作業に喜びや使命感を感じるためです。犬は太古の昔から人間のパートナーとして共生し共に狩りや家畜の管理などを行ってきたため、人間と一緒に仕事をすることが大好きなのです。「お手」「お座り」といったコマンドも、犬にとっては立派なお仕事の一環なのです。
2.喜んでもらいたい
犬は飼い主さんに褒められることで喜びを感じます。犬が自ら芸を披露するのも、飼い主さんに褒められたいという気持ちによることもあります。「ほら!これができるよ!褒めて!」といった気持ちで、飼い主さんに褒めてほしくて芸を披露する姿はなんとも愛らしいものです。
犬は飼い主のリアクションをよく見ている
犬は飼い主さんのリアクションをよく見ています。飼い主さんが何をすると喜んで、何をすると怒るのかといったことが、犬の善悪の基準になっている節があります。
例えばわんちゃんがトイレの粗相をしてしまった時、飼い主さんが「なんでここでするのー?!」などと大きなリアクションを取るとします。そうすると犬は「ここでおしっこをすると飼い主さんが自分に注目するぞ」と勘違いしてしまい、注目されたい時や主張がある時にトイレの粗相をするようになってしまう恐れがあります。犬のトイレの粗相を叱ってはいけないというのはこのためです。
芸の場合も同じく「これをすると飼い主さんが褒めてくれる、喜んでくれる」ということを覚えているため、褒めてほしい時や喜んでほしい時に自分から芸を披露するようになることがあります。
3.「ちょうだい」のアピール
飼い主さんの食事中や、愛犬のごはんを用意している時などに、愛犬が自ら芸を披露してくることがあります。この場合は飼い主さんの食べている物や自分のごはん、おやつなどを「食べたい!」「ちょうだい!」という気持ちのアピールで行っていると考えられます。
芸=おやつという認識
犬は物事を関連付けて記憶するため、芸=おやつという認識になっていることも多いです。犬は芸に成功するとおやつがもらえるということを覚えているため、食べたいという気持ちを自ら芸をすることでアピールしていると考えられます。この場合は「これでもか!」というほどに、何度も何度も芸を繰り返してアピールするような様子になることが多いです。
まとめ
今回は「犬が自ら芸を見せてくる心理」について解説いたしました。
飼い主さんがコマンドを出していないのに愛犬が自ら芸を行う時には
- 注目されたい
- 喜んでもらいたい
- 「ちょうだい」のアピール
という3つの理由が考えられます。
犬は飼い主さんのリアクションをよく見ていますので、芸に成功すると褒めてもらえたり飼い主さんが喜んでくれるということを知っています。そのため、褒めてほしい時や喜んでもらいたい時、注目されたい時などに自分から突然芸を披露してくることがあります。また「芸=おやつがもらえる」という認識を持っていることも多いため、飼い主さんに「それ食べたいな」とアピールするために自ら芸を見せてくることもあります。
一生懸命芸を披露してくる姿がなんとも健気で愛しいですよね!