1.見つめてくる
犬は人間の、特に飼い主さんの"表情"を読み取る能力に長けています。犬が笑顔になっているように見えたり悲しそうな目元をするのも、太古の昔から人間と共生してきた歴史の中で表情筋を進化させてきたためと言われています。
様子を観察したり目でコミュニケーションを取るために見つめる
犬は飼い主さんの様子をよく観察しています。飼い主さんに何か異変があると「どうしたんだろう?」と言うように顔をじっと見つめてくることも。犬は飼い主とアイコンタクトを取る習性があるので、目線で通じ合う能力にも長けているのです。
2.近くをウロウロする
飼い主さんが泣いていたり風邪を引いて元気がないなどの異変を察知すると、わんちゃんが飼い主さんの近くをウロウロすることがあります。
この場合は「どうしたんだろう?」「どうすれば良いのだろう?」とソワソワ心配してしまっていることが考えられます。犬は飼い主さんの異変にとても敏感なので、どうしていいのか分からず自分も不安な気持ちになってしまうこともあります。
3.匂いを嗅ぐ
犬は視覚よりも嗅覚に頼って生きているので、飼い主さんの異変を察知すると情報収集しようとして匂いを嗅いでくることがあります。
犬には人間の病気のニオイが分かる能力があるという研究もあり、実際に「愛犬がしきりにお腹の匂いを嗅いできたので検査したら早期のガンが見つかった」という報告もあります。飼い主さんが体調不良の時には、わんちゃんはその異変が匂いからも分かるのかもしれません。
4.あご乗せしてくる
飼い主さんのことを心配している時、座っている飼い主さんの膝や腕に「あご乗せ」をして見つめてくることがあります。
あご乗せはただ単に「あごを乗っけるとラクだなぁ」と思っている時だけではなく、飼い主さんに対してのアピールの目的で行うことがあります。飼い主さんが食べているごはんが欲しくて、箸を持つ方の腕にあご乗せして気を引くこともあります。
「大丈夫?」とうったえている
飼い主さんの様子を気にかけている時も、あごを乗せて見つめてくることで「大丈夫?」と言いたいということが考えられます。また、犬は仲間同士で身を寄せ合って身を守る習性があるため、飼い主さんを守ろうとして身を寄せてくれていることも考えられます。
5.遊びに誘ってくる
飼い主さんが落ち込んでいたり元気がないときに、自分のお気に入りのおもちゃを持ってきて「遊ぼう!」と誘ってくることがあります。なんでこんなときに…と思ってしまうかもしれませんが、これは犬が飼い主さんを気遣っているときの行動です。
「おもちゃ」を見ると「楽しい」を思い出す
犬にとって遊ぶことは、ごはんやお散歩と同じくらい大事で楽しい時間です。そのため、元気がない飼い主さんを遊びに誘うことで「元気を取り戻して楽しい気持ちになってもらいたい」という考えによるものと思われます。
また、犬は物事を関連付けて記憶するため、「おもちゃ」を見ると「楽しい」という感情を思い出します。飼い主さんにおもちゃを見せることで「楽しい」という気持ちになってほしいのかもしれません。
まとめ
今回は「犬が飼い主さんを心配している時」の行動について解説いたしました。
- 見つめてくる
- 近くをうろうろする
- 匂いを嗅いでくる
- あご乗せしてくる
- 遊びに誘ってくる
以上の5つの行動は、いつもと様子が違う飼い主さんに対して「どうしたんだろう?」「元気になってほしい」という気持ちによるものと考えられます。
犬は飼い主さんの表情や様子をよく見ています。飼い主さんが楽しければ犬も楽しくなりますし、飼い主さんの元気がなければ犬も不安な気持ちになってしまいます。言葉が通じなくとも、犬はこのような行動で飼い主さんのことを気遣ってくれているのです。