犬が人の上に乗っかって眠る理由
犬が人の上に乗っかって眠る…そんな光景をご家庭や、SNS上などでも見かけることがありますよね。いったい、なぜ犬は人の上に乗っかって眠ろうとするのでしょうか。ここでは具体的な4つの理由をご紹介します。
1.甘えたいから
最も大きな理由として、「飼い主さんに甘えたい」「くっついていたい」という理由が挙げられます。普段から甘えんぼうな犬であれば、「眠るときは絶対に飼い主さんの傍に」という犬も多いでしょう。
大好きな飼い主さんに甘えながら眠ることで、満足感を得ることができます。満足感や充実感を得ることで、睡眠にゆっくり移行することができるという犬も多いです。
2.安心感がほしいから
犬にとって、睡眠時は敵に襲われやすい危険な時間でもあります。そのため、「僕を守ってね」と本能的に安心感が得られる場所を寝床とする犬は多いです。その1つとして、飼い主さんの上が挙げられます。
飼い主さんの上に乗っかって眠ることで、本能的に外敵から身を守ることができる、何かあっても守ってもらえるという安心感が得られるのです。
また、何か不安なことがあり、ナーバスになっている時にも、安心感を得るために飼い主さんの上に乗っかって眠ろうとしたり、休もうとしたりする犬が多いです。
3.撫でてほしいから
愛犬が眠る際に、撫でてあげると気持ち良さそうに睡眠に移行する犬は多いですよね。飼い主さんの上に乗っかることで、「撫でて」とスキンシップを求めている犬はとても多いです。
眠るときであっても、飼い主さんに撫でられていると落ち着くという犬も多いので、わざわざ飼い主さんの上に乗っかり、飼い主側が必然的に自分を撫でてくれるようなポジションを陣取っていると言えるでしょう。
4.他の犬に対して優位であることを主張
多頭飼いをしているご家庭の場合、先輩犬が飼い主の上に乗っかって眠ることで、他の後輩犬に対して「僕が1番上だからな」と優位性を主張している可能性もあります。
犬同士であれば、犬たちは『仲間』という認識を持っています。その中には、犬の習性としてリーダー的な存在であったり、上下関係があると考えられています。一般的な家庭であれば、先に住んでいた犬が先輩、後から来た犬が後輩となるでしょう。
それを改めて示すために、「大好きな飼い主さんのところに自分がいることで、優位性を主張しよう」と行動していると考えられます。
『人の上で寝る=主従関係の逆転』には懐疑的な見方も
ほんの最近まで、犬が人の上に乗る行為には、「僕の方が上の立場なんだぞ」という意味が込められていることがあるという説が濃厚でした。そのため、従来の考え方であれば、人の上で寝ることはやめさせるべき行為でしょう。
しかし、近年の研究により、犬が人間に対して主従関係や上下関係を明確に決めているという説に懐疑的な見方がされるようになっています。つまり、「僕の方が上なんだぞ」というマウンティングや、家族間での序列などは、犬たちの中にない可能性があるのです。
しかし、これは人間に対して考えられている研究結果です。犬同士であれば、やはり家の中で先輩犬、後輩犬と順位が決まっていることが多いと考えられています。
これらの結果を踏まえて考えると、愛犬が飼い主の膝の上に顎を乗せるなどして眠ろうとしているときに、無理に遠ざけるような行動をする必要はないと言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。基本的に、犬が人の上に乗っかって眠ろうとしているときは、「甘えたい」「不安を取り除いてほしい」という思いが強いです。現段階では、「俺の方が上なんだぞ」という飼い主へのマウンティング要素は薄いと考えられるので、ぜひ優しく受け入れてあげましょう。