こんなサインに要注意!
1.唸り声をあげる
「ヴゥ~」と唸り声をあげるのは、恐怖に感じているサインです。“それ以上、近づいてはいけない”ということをあらわしています。
はじめは小さな唸り声をあげますが、無理に近づこうとしたり、無理に触れようとすると、さらに唸り声は大きくなります。犬は、いきなり噛みついたりしません。唸り声をあげることで、警告しています。
2.飛びかかる
唸り声をあげて警告を出したにも関わらず、近づいてくる者がいると、飛びかかることがあります。恐怖に感じているため、その者を近づけまいとして、飛びかかってしまいます。“私に触らないで!”と警告しています。
3.噛みつく
唸り声をあげ、飛びかかり、ふたつもサインを出したにも関わらず、それでも近づこうとしたり、触れようとする者がいれば、噛みついてしまうことがあります。余程の恐怖を感じている証拠です。甘噛みでは済まされないかもしれません。
監修ドッグトレーナーによる補足
1→2→3の行動は主に連続して行動が続きます。すなわち唸る、飛びつく、噛む、の順番ですね。しかしこれが当てはまりにくい犬種がいるのはご存知ですか?それが日本犬です。
日本犬の中には唸る、飛びつくをせずにいきなり噛むことをする犬も見られます。日本犬と触れ合う時には覚えておきたい知識ですね。
4.しっぽが下がっている、しっぽを足の間にまき込んでいる
犬の気持ちは、しっぽの動きにもよくあらわれます。しっぽが下がっているとき、しっぽを足の間にまき込んでいるときは、恐怖に感じているサインです。病院の待合室でよく見かける仕草でもあります。
しっぽが下がるのは、自信のなさをあらわしているのですが、とくに、怖がりな犬に多いです。自信たっぷりな犬が恐怖によってしっぽを下げることはほとんどなく、堂々とした様子です。
5.耳を後ろや横に倒す
犬の気持ちは、耳の動きにもよくあらわれます。耳を後ろや横に倒しているときは、恐怖に感じているサインです。病院の待合室で他の犬と楽しそうにしていた犬が、診察台に乗せられた瞬間、耳を倒し、獣医さんを見つめることがあります。痛い注射を打たれるのではないか…と、恐怖を感じているのです。
6.しきりにあくびをする
眠いわけではないのに、しきりにあくびをすることがあります。恐怖に感じているサインです。犬は、不安や恐怖やストレスを感じたとき、自分の気持ちを落ちつかせるためにあくびをすることがあります。
他の犬が近づいてきたとき、他の人が撫でているとき、愛犬がしきりにあくびをすることはありませんか?実は怖がりで、恐怖に感じ、落ち着こうとしているのかもしれません。
なぜ怖がりな犬になってしまうのか
飼い主さんや家族以外の他の犬や人に対して、ご紹介したような恐怖サインを出すことがあります。おそらく、社会化不足が原因なのではないか、と考えることができます。あまり他の犬や人と接する機会の少ない犬にとって、他の犬や人との接し方がわからず、不安や恐怖に感じやすいのです。
愛犬が怖がりでお困りの飼い主さんはとても多いようですが、生後8週齢から13週齢頃の社会化期をどのように過ごされましたか?他の犬や人と触れ合う会期を積極的に与えることができていたでしょうか。
怖がりな犬への対処法
社会化不足が怖がりの原因なのであれば、
- 他の犬や人と接する機会を積極的に与える
- 相性の良い犬を見つけ、犬友達を作ってあげる
- 新しい場所や環境へ積極的に出かける
など、他の犬や人の慣れることから始めてみましょう。
恐怖に感じ、唸り声をあげたり、吠えたりすることがあるかもしれません。しっかり社会化を学んでいる犬と飼い主さんに協力してもらうと良いです。
社会化を学び、他の犬や人と接することが得意で、さらに自信を持っている犬であれば、とても良いお手本や先生になってくれます。お互いが社会化不足であると、喧嘩に発展してしまうことがありますので注意しましょう。
まとめ
犬が恐怖を感じてるときのサインには、
- 唸り声をあげる
- 飛びかかる
- 噛みつく
- しっぽが下がっている、しっぽを足の間にまき込んでいる
- 耳を後ろや横に倒す
- しきりにあくびをする
などがありますが、愛犬がこのようなサインを出すことはありませんか?それはどんなときでしょうか。もし、怖がりな原因が社会化不足なのであれば、ぜひ積極的に他の犬や人と触れ合う機会を作ってみましょう。意外とあっさりと克服することができるかもしれません。