意外なポーズで降参サインを出す犬たち
1.身体をキュッと小さく見せる
“私は弱い者なので攻撃しないでください”という意味を込めて、身体をキュッと小さくすることで、降参サインを出すことがあります。
たとえば、犬同士が遊んでいて、相手が急に喧嘩腰になってしまったとき。自分よりも身体が大きく、明らかに力の強そうな犬が近づいてきたとき。飼い主さんや家族から叱られているときなどです。
犬の本能として、子犬や自分よりも小さな犬、自分よりも力の弱い犬に対して、無理に喧嘩をしかけたり、いきなり攻撃をしかけたりすることはありません。そのため、身体をキュッと小さくすることで、子犬のように弱い姿を見せ、降参の気持ちを示すことがあるんです。
2.相手よりも低い位置から顔を舐める
相手よりも低い位置に立ち、相手の顔を見上げるようにして、相手の鼻の辺りをペロリと舐めることがあります。ちょっと意外な降参サインですよね。そんなことで降参になるの?と思われるかもしれません。
実は、子犬が母犬のご機嫌をうかがうときの仕草なんです。母犬に叱られた子犬は、母犬のご機嫌をうかがうため、母犬の鼻の辺りをペロリと舐めることで甘えます。ごはんをおねだりするときの仕草でもありますよね。
イタズラや悪さをしてしまったことで飼い主さんに叱られた犬が、そっと飼い主さんの顔を下から覗き、顔や口周りをペロリと舐めることがあります。降参し、“ごめんね?”と、サインを出しています。愛犬にもありませんでしたか?
3.仰向けになり、お腹を見せる
犬が仰向けになり、お腹を見せるのは、お腹を撫でてほしいときだけではありません。飼い主さんに甘えたいときだけではありません。
犬には、自分よりも強い相手に対し、お腹を見せるという習性があります。お腹が弱点のひとつだからです。初対面の相手に対しても、お腹を見せることがありますが、“私は攻撃しません”、“仲良くしてください”という意味が込められています。
この相手には敵わないなと感じ、はじめから降参サインを出すことで、攻撃されることを防ぐためです。たとえば、家族の中で、お腹を見せる相手と見せない相手がいることがあります。お腹を見せない相手に対しては、“私の方が強いんだぞ!”と思っているのかもしれません。
4.目を閉じる
飼い主さんに叱られているとき、見知らぬ犬が近づいて来たとき、スッと目を閉じ、身動きせずにジッとしていることがあります。
座ったまま目を閉じることもありますし、立ったまま目を閉じることもあります。これも降参サインのひとつです。“これ以上、叱らないでください。”という気持ちや、“何もしません。だから私にも攻撃しないでください。”という気持ちが込められています。
“もしかして、叱られている最中なのに、居眠りしようとしてる!?”なんて、飼い主さんの怒りを買ってしまうこともありますが、実は、ちょっと意外な降参のサインなんです。決して、目を閉じて、聞こえないふりをしているわけではありません。
5.しっぽを下げる(足の間にまき込む)
犬がしっぽを下げたり、足の間にまき込むときは、降参のサインです。飼い主さんや家族に対しても見せることがありますし、仲の良い犬に見せることもあります。親しい相手に対して、犬がしっぽを下げている姿を見せることは、あまりないですよね。
しかし、いつも優しい飼い主さんが起こっているとき、不安や恐怖に感じ、“逆らったりしないので怒らないで…”と、しっぽを下げて降参することがあります。
仲の良い犬に対しても、遊びのつもりがちょっとしつこくしてしまい、相手が怒ってしまったとき、しっぽを下げて“ごめんね?”と、降参の気持ちを伝えようとすることがあります。
まとめ
犬が見せる意外な降参サインには、
- 身体をキュッと小さく見せる
- 相手よりも低い位置から顔を舐める
- 仰向けになり、お腹を見せる
- 目を閉じる
- しっぽを下げる(足の間にまき込む)
などがあります。愛犬の降参サイン、いくつ見たことがありますか?犬は表現力の豊かさも持っていますので、いろんな仕草や行動で降参サインを出すことがあります。飼い主さんや家族も知らない、愛犬のちょっと意外で特殊な降参サインがあるかもしれません。