犬が飼い主に飽きることってあるの?
犬と暮らしている人であればよくご存じだと思いますが、犬にも私たちと同じように感情があります。犬は飼い主に対して忠実であり、飼い主のことが大好きだと思われていますが、実は犬が飼い主に対して飽きてしまうことだってあるのです。
「飽きる」という言葉ではやや語弊があるかもしれませんが、“嫌いじゃないけど特別盛り上がるような感情もない”といった倦怠期のカップルのようになってしまうことはあると思います。
一緒に生活する中で何となくダラダラとした関係性になっていき、「マンネリ」「退屈」といった感情が強くなり気持ちが離れてしまうことは十分考えられます。
それは飼い主の人間性や性格などの問題ではなく、日々の生活が単調であることが主な原因と考えられています。犬の生活は飼い主次第で全てが決まります。散歩や遊び、食事など変化がない毎日では退屈してしまい、飼い主に対しても期待しなくなってしまうのです。
飽きたときの犬の仕草①呼んでも来ない
犬が飼い主との生活をマンネリに感じ、期待しなくなっていると飼い主の呼びかけに対する反応も鈍くなっていきます。飼い主と関わることが楽しくて仕方ない!早く遊んで欲しい!と期待感を持っている犬は、飼い主から送られる視線やかけられる声に即座に反応して駆け寄ってくるでしょう。
もちろん、犬の気分次第で必ずしもすぐに近くに来るとは限りませんが、飼い主との生活に充実感を感じ、期待の気持ちを持っている場合には、呼びかけたときや帰宅したときなどには喜んで寄ってくる傾向にあると思います。
それが声をかけてもチラッと見るだけで起き上がりもしなかったり、近寄ってくるときもノロノロ歩いてきたりするような行動が見られる場合は、犬が日々の生活に退屈をしていて飼い主に対してもマンネリ感を感じているのかもしれません。
監修ドッグトレーナーによる補足
飽きたときの犬の仕草②いたずらが増える
犬が飼い主にというよりも、生活に退屈して飽きている場合にはいたずらや吠えなどの問題行動が増える傾向にあります。家の中のものを噛んで破壊したり、むやみやたらと吠えるようになったり、トイレの粗相をくり返したり…。
それらはストレス発散のために無意識に行ってしまっていることもありますし、そうすることで飼い主が自分に意識を向けてくれるとわかってやっていることもあるでしょう。
いたずらなどで飼い主の気を引こうとしている犬に対しては、そうした行動を見せたときあまり大きな反応は見せず冷静に片付けるなど対処しましょう。その上で、犬がおとなしくしている時などに飼い主の方から遊びに誘うなど、コミュニケーションを積極的に取って満足感を高めてあげましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
まとめ
犬が飼い主の存在自体に飽きるということは基本的にないと思いますが、「かまってもらえない」「毎日が単調」など生活に対して退屈さを感じたり、楽しみをもたらしてくれない飼い主に対してマンネリを感じたりすることはあると思います。
旅行など特別なことはしなくても、散歩コースに変化をつけたり、おもちゃやおやつの種類をローテーションで出すようにしたりするだけで犬は十分満足感を感じることができるでしょう。
また、忙しくてたっぷりコミュニケーションを取る時間がなくても、こまめにアイコンタクトを取ったり愛犬の要求や感情をしっかりくみ取ってあげたりすると、より強く深い信頼関係を築くことができると思います。長い時間一緒に暮らしていると、どうしても生活や環境がマンネリ化してしまいがち。
それでも、関わりの中でちょっとした工夫をすることで安心感の中に刺激を与えることができ、さらに幸せな毎日を送ることができることでしょう。