犬はどんなときに水を嫌がる?そのときの心理は?
1.シャンプーをするとき「カラダが濡れるのが嫌」
水を嫌がる犬は、シャンプーをされることを嫌がります。シャンプーをするためには、濡れる必要がありますよね。水ではなくお湯であったとしても同じことです。このときの犬の心理状態は、カラダが濡れることに不快感があったり、不安や恐怖を感じています。水を嫌がる場合、自宅で飼い主さんがシャンプーをしてあげることが、とても困難であることがほとんどです。
お風呂場で大暴れしてしまったり、飼い主さんの腕に噛みついて抵抗することもあります。お風呂場で鳴き叫ぶため、“ご近所さんから虐待を疑われるのではないか”と心配される飼い主さんもいらっしゃるようです。
トリミングサロンへ連れて行くと大人しくシャンプーされるという犬もいますが、極度の緊張状態に陥ってしまい、身動きが取れないでいるだけかもしれません。相当なストレスを与えることになってしまいかねません。
2.雨の日のお散歩を嫌がる「手足が濡れるのが嫌」
たとえ雨が降っていなかったとしても、地面が濡れた状態では、お散歩を嫌がることがあります。自宅を出ることさえ嫌がる犬もいますが、途中で歩かなくなってしまう犬もいます。手足が濡れてしまうことが嫌だからです。手足が濡れてしまうことに不快感があり、ヒヤッとして冷たいことも理由のひとつです。
このような場合、おそらく手足を洗われることも嫌がるはずです。お散歩の後、汚れた手足を洗ってあげたいですよね。しかし、水であってもお湯であっても、手足が濡れることを嫌がります。また、直接水に触れるわけではありませんが、ウェットティッシュで手足を拭かれることさえも嫌がることがあります。
3.海や川やプールを嫌がる「過去のトラウマが原因」
海や川やプールで溺れてしまったことはありませんでしたか?過去の経験がトラウマとなり、水を嫌がるようになってしまうことがあります。水の中に入ったり、水に触れたりすることがない場合でも、水を見るだけで「こわいよ…」と感じているかもしれません。
そうなると、お皿に入った水を飲むことにも不安や恐怖を感じ、上手く飲むことができなくなってしまったり、お水を飲む量が極端に減ったしまう原因にもなりかねません。
水に慣れさせるためにできること
シャワーの水を嫌がるとき
シャンプー中のシャワーの水を嫌がるときは、“お風呂は楽しい”と思ってもらえるような工夫をすると慣れやすくなります。たとえば、シャワーの水圧を緩くし、音や圧力を抑えること。慣れるまでおやつを与えながらシャンプーをすること。シャワーの温度に気をつけること。シャワーではなく、バケツでお湯を少しずつかけながら洗ってあげること、などです。
監修ドッグトレーナーによる補足
これも難しいならもっと簡単にしてあげましょう。お風呂場の前まで行くとおやつをもらえる、浴室に入るだけでおやつをもらえる、シャワーが出たらおやつがもらえる(水は犬に当てません)。少しずつステップアップしていくと、犬にも自信がついてきますよ。
手足が水に濡れるのを嫌がるとき
お外へ連れて行かなければ排泄をすることができない犬にとって、雨の日のお散歩も欠かせないですよね。雨がやんだ後でも、地面が濡れているというだけでお散歩を拒否するようでは、排泄を我慢しなければなりません。膀胱炎や便秘が心配ですね。
どうしても手足が水に濡れることを嫌がるときは、防水タイプの靴下や靴を履かせてみてください。履くことに抵抗がない場合や慣れることができた場合、手足が濡れることがありませんので、水を嫌がるからとって、雨の日のお散歩を拒否することもなくなるでしょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
トイレが出来ないからと言って、雨の日にお散歩へ連れて行かないわけにはいきませんよね。 靴に慣れるまでは比較的雨の当たりにくい場所を選んでお散歩へ連れて行ってあげましょう。
たっぷり時間をかけて慣れさせること
水に慣れさせることに焦ってしまってはいけません。そう簡単に慣れることができるものではありません。飼い主さんの根気強さが必要です。あなた自身が苦手なことを思い浮かべてみてください。その苦手なことに慣れるために必要な時間はどれくらいでしょうか。そう簡単に慣れることができるものではないのではないでしょうか。犬だって同じなんです。
まとめ
犬はどんなときに水を嫌がるのか、そして、犬が水を嫌がるときの心理にはどのようなものがあるのか、
- シャンプーをするとき「カラダが濡れるのが嫌」
- 雨の日のお散歩を嫌がる「手足が濡れるのが嫌」
- 海や川やプールを嫌がる「過去のトラウマが原因」
この3つを取り上げてみました。それぞれの原因と心理に対しての水に慣れさせるためにできることについてもご紹介しました。ぜひご参考くださいね。
監修ドッグトレーナーによる補足
恐怖に慣れていくのには時間が必要です。人と同じで、怖い物を強制的にさせられると更に怖がる可能性があります。
犬が拒絶すれば、練習はすぐさま中止してあげましょう。その方が結果的に早く水に慣れてくれますよ。