犬が『恐怖症』になりやすいもの
大きな音がするもの
わんこは基本的に、大きな音や破裂音などをとても苦手としています。そのため、一度大きな音にびっくりしてしまうと、それがトラウマになって恐怖症を引き起こしてしまいがち。特に、雷や花火、掃除機、大音量で走る車やバイクなどには注意が必要です。
車
愛犬と一緒にいろいろなところに出かけたいというのは、飼い主さんの当然の気持ちですよね。ですが、愛犬を車に慣らさずにいきなり遠くまでドライブをしてしまったり、車で初めて連れていったところが動物病院など愛犬のイヤな場所だったりすると、車を嫌いになってしまいがちです。
特定の人間
男の人に殴られたことがある、子供に追いかけ回されてひどい目に遭ったことがある等、イヤな思いをしたことがきっかけで、大人の男の人みんなを怖がったり、子供を嫌がったりするようになる子もいます。
こんな仕草は要注意!恐怖症の仕草
1.震える
人間が恐怖を感じたときに震えるように、わんこも怖いと感じているときには全身を震わせます。特に、耳を下げていたり、しっぽを後ろ脚の間に巻き込んでいたり、姿勢を低くしたりして震えているときには、とても強い恐怖を感じていると考えてよいでしょう。
2.所在なく歩き回る
恐怖の対象から一目散に逃げようとするのはもちろん、所在なさそうにうろうろと歩き回るのも、恐怖の対象から遠ざかりたいという心理の表れです。特に雷や、家にいても聞こえる花火の打ち上げ音など、どこに逃げても恐怖の対象から逃れられない場合等に、逃げ場を探してうろうろする行動がよく見られます。
3.か細い声で鳴く
キューンキューンとか細い声で鳴いたり、クンクンと悲しそうに鼻を鳴らしたりするのも、わんこが助けを求めている合図です。子犬のころのような声を出すことで、「自分は小さくて弱い存在だから、怖いことはしないで。助けて」とアピールしているのです。
4.失禁する
人間が強い恐怖を感じたときにおもらしをしてしまうのと同じで、わんこも恐怖から失禁してしまうことがあります。人間の場合と違い、わんこの失禁には喜び・興奮から来ているものもありますが、上述のいずれかの仕草と一緒に失禁してしまった場合には、恐怖からの失禁と考えてよいでしょう。
5.威嚇・攻撃する
注意してほしいのは、わんこは恐怖のあまり攻撃行動に出ることがあるということです。強いパニックに陥っている場合、恐怖の対象に対してだけではなく、恐怖を感じているときに心配して手を差し伸べようとした飼い主さんに対しても、吠える、噛みつくなどの攻撃を行うことがあります。低く唸っている、歯を剥いているなどの仕草が見られたときには落ち着くまで待って、なるべく近づかないようにしましょう。
ここがポイント!恐怖症への対処法
恐怖の元を取り除く
恐怖症への対処法として最善の方法はもちろん、恐怖の元を取り除いてあげること、もしくは恐怖の元から遠ざけてあげることです。愛犬が恐怖を感じる対象をしっかり把握しておき、恐怖を感じなくて済む環境を作ってあげられれば、それに越したことはありません。
飼い主さんが平然としている
わんこが恐怖症による仕草や行動に出たとき、飼い主さんが何食わぬ顔で平然としていることが、実はとても大切です。飼い主さんも一緒におろおろしてしまったり、愛犬が心配なあまりに「大丈夫?」「大丈夫だよ」等のいつもと違う声かけをしてしまったりすると、わんこは「やっぱり今は異常事態なんだ!」と、より追いつめられてしまいます。
飼い主さんがいつも通り堂々としていれば、わんこは「あれ?もしかして怖がるようなことではないのかな?」と認識し、恐怖症を克服できることがあります。
恐怖の元に徐々に慣らす
特定のものに対しての恐怖症の場合には、恐怖の対象に徐々に慣らしていってあげることも有効です。例えば、大人の男性を怖がる場合であれば、大人の男性からおやつをあげてもらったり、徐々に慣れてきて可能であれば撫でてもらったりして、「怖い人ばっかりじゃないんだ」ということを認識させてあげるのです。
獣医師に相談する
恐怖症の症状が著しく、飼い主さんでは手がつけられない場合には、動物病院で獣医師に相談するのも1つの方法です。薬物療法によって症状が改善される場合もあるので、あまり1人で抱え込まず、プロのアドバイスを受けてみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?大切な愛犬が怖がっている姿は、飼い主さんは誰しも見ていたくないですよね。愛犬に穏やかに暮らしてもらうためにも、わんこの恐怖症について正しい知識を持って対処することが重要です。