犬を褒めることのメリット4つ
犬のしつけは叱るよりも褒めて伸ばすことが大切です。褒めて伸ばすしつけ方法を「ポジティブトレーニング」とも呼びます。犬も人間同様に褒められることを望んでいます。では、犬を褒めるとどのようなメリットがあるのかをまずは知ってみてください。
監修ドッグトレーナーによる補足
よく褒めてくれる人、よく叱る人、あなたはどちらと仲良くなれそうですか?よほどのことが無い限り、褒めてくれる人と仲良くなれそうですよね。
犬だって同じ。叱る人から距離を置きたくなるし、褒める人にはもっと褒めて欲しくなる。だから褒めるのは最高のコミュニケーションなんです!そのメリットを解説していきましょう。
犬が喜ぶ
犬は褒められることが大好きです。大好きな飼い主さんから「いい子!」と声をかけられただけで、尻尾をフリフリして喜びを表現するかと思います。飼い主さんの指示に従えた時やイヤなことをガマンしているときこそ「褒められたいな」と感じているものです。
飼い主の心も満たされる
「いい子ね」と褒めて愛犬が喜ぶ顔を見ているだけで、こっちも幸せな気持ちになりますよね。反対に「コラッ!」と叱っているときは、犬も自分も辛い気持ちになるものです。お互いの心が満たされるなら、褒める方をたくさん行うべきでしょう。
やる気を引き出せる
犬も褒めらることで「また次も頑張ろう」と思えます。叱られてばかりいる犬は精神的に追い詰められてしまい、やる気が出せなくなります。
しつけ初心者でもできる
犬のしつけは意外と難しく、とくに叱るしつけは難しいものです。その点、褒める行動は初心者でもわかりやすく、楽しい気持ちになれます。必死に力づくでしつけようとするよりも、褒めて伸ばすことを優先すべきでしょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
叱ることが難しいと感じたことはありませんか?叱っても同じ行動を繰り返すなら、その叱り方は間違っています。そこに気が付かないと叱るだけのストレスコミュニケーションになってしまいます。
人間嫌いにならない
褒められている犬は、人間に対して信頼感を持つようになります。反対に、犬は人間から叱られることを理解することが上手くできません。大きな声で「コラッ!」と怒鳴られたり、叩かれることで人間嫌いになる可能性はとても高くなります。
監修ドッグトレーナーによる補足
厄介なことに犬から嫌われていると気が付かない飼い主さんも多くいます。叱ることで間違いを伝えようとしていても、犬からすれば「いじめられてる」と受け取っていたりします。
正しい犬の褒め方5つ
「褒める」ことは犬と暮らす中でとても大切なコミュニケーションです。ただ、褒めることは甘やかすことでもなく、やり方によってはしつけ失敗につながる可能性もあります。いうのしつけを成功させるためにも、正しい犬の褒め方5つを押さえておきましょう。
声をかけながら撫でる
愛犬を褒めるときは、「よし!」など高くメリハリのある声で褒めてみましょう。それと同時に撫でてあげてください。無言で頭を撫でる飼い主さんも多いですが、声もかけながらメリハリをつけて褒めるのが大切です。
犬が撫でられて喜ぶ場所は次の4つ。
- 首やあご
- 耳のつけ根
- 眉間
- 後ろ足のつけ根
これ以外の「口先」や「尻尾」を触られるのは好きじゃありません。ぜひ、犬が気持ちいいと感じられる部位も撫でてあげましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
「肩」もオススメです。前足と胴体が繋がっている部分ですね。ここを励ますようにぽんぽんしてあげると、犬は非常に喜びます。ぜひ試してください。
犬のタイプに合う褒め方をする
褒める行動は犬のタイプに合わせることも大切です。お座りをして落ち着いたのに「いい子!」と褒めてしまう行動は、犬によっては「びっくりした!」と思ってしまいます。
しつけトレーニングを重ねていくと「褒めてもらえる」ことを犬は覚えます。「よし!」の後に「褒めて」という態度を見せるようになったら撫でる、おやつを与えるなどの工夫をしましょう。
指示に従えた時に褒める
褒めるのはあくまでも飼い主のさんの指示に従えた時に行います。犬が自ら寄ってきただけで「いい子!」と褒めるのではなく、「おいで」と呼んで来たら褒めるようにしつけましょう。
また、その場で褒めることも大切にしてください。叱ることも同じですが、その時に伝えなければ「なぜ?」と犬は思ってしまいます。
まとめ
犬も人間と同じように、叱られるよりも褒められた方が嬉しい気持ちになります。大好きな飼い主さんのために「また頑張ろう」とやる気になり、信頼関係の向上にもつながるでしょう。ぜひ、この機会に褒め方についても改めて考えてみてください。
監修ドッグトレーナーによる補足
バーダー・マインホフ現象という心理用語をご存知でしょうか?人は相手を褒めようとすると、相手のいい部分を見つけやすくなるというものです。まずは、愛犬を褒めようとしてみましょう。
その結果、愛犬のお利口なシーンばかりが目について褒めたくなる、犬はもっと褒めて欲しいから頑張る、という良好なループが生まれます。あなたも褒め上手を目指してみましょう。