1.遊べるものがない
遊び好きな犬が、お留守番のときに退屈を感じやすい原因となるのが『遊べるものがない』です。お留守番のときにオモチャを置きっぱなしにしていると、愛犬が誤飲してしまうかもしれない。そういった理由でお留守番中はオモチャを取り上げるという飼い主は少なからずいるのではないでしょうか?もちろん、その考えは正しいと思いますし、私も個人的には同じ意見です。
しかし、同時に愛犬に退屈な思いをさせている原因になっているともいえるでしょう。遊ぶのが好きな愛犬に少しでも楽しみながらお留守番させたいという場合は、やはりオモチャを使って退屈しのぎをさせてあげるのが良いと思います。例えば……、
- 愛犬の口より大きなオモチャ
- 強度があって程よい硬さがあるもの
- 変形しにくく形が潰れにくいもの
- 興奮しすぎないもの(音が鳴るなど)
こういった条件が整っているオモチャは安全性が高く、ケガや誤飲をする可能性がとても低いといえるでしょう。このような条件に当てはまるオモチャを見つけたときは、あなたがいるときに愛犬に遊ばせて大丈夫かどうか確かめて、安全だと確認できたらお留守番用のオモチャとして遊ばせると良いかもしれませんね。
おすすめのオモチャ
ちなみに私が個人的におススメするオモチャは、知育玩具として知られている『マットに食べ物を隠せるオモチャ』です。何層にも重なっている布の隙間にフードやお菓子を隠して遊ばせるタイプのものとなります。
このようなオモチャは愛犬がお留守番をしているとき、ふとした瞬間に隠している食べ物のにおいに気づいて遊ぶことができるので退屈しのぎになりますし、オモチャ本体を噛むのではなく安全な食べ物を噛むので安全性も高いといえます。
ただ、オモチャの素材が布製で噛みちぎって誤飲する可能性もないとは言い切れませんので、使う場合は普段の生活で、安全かどうかあらかじめ確かめるようにしてくださいね。
監修ドッグトレーナーによる補足
「お留守番=おやつ探しの始まりだ!」と犬に感じてもらえたら、お留守番をしたくなる気持ちが自然と生じます。犬にもお留守番をするメリットを提示出来るのは、良い手段と言えるでしょう。
2.窓がない
犬がお留守番をしているときは、基本的に『遊ぶ』『寝る』『食べる・飲む』『部屋を歩く』『周りの様子を見る』というくらいしかありません。部屋に窓があると周りの様子や外の景色を見られるので、ある程度退屈しのぎができるといえますよね。
しかし、お留守番をする環境に窓がないとどうでしょう。当たり前ですが自分以外動くものがない室内しか見ることができなくなります。それって行動が制限されている犬にとって、とても退屈な環境といえますよね。留守番中ずっと眠っている犬なら窓がなくても特に問題ないといえますが、普段から好奇心旺盛で留守番しているときに眠ることが少ない犬だと退屈に感じることでしょう。
ですので、お留守番をさせているときに愛犬を室内で自由にさせているのでしたら、なるべく窓のある部屋を用意してあげることをおススメします。窓の外を眺められるようにすることで、退屈なお留守番も少しは苦にならなくなることでしょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
ここで注意して欲しいのが、外を見る事で吠え癖がつかないかどうか。犬によっては外の世界に反応して吠える子もいます。
吠えると近所迷惑になってしまうこともあります。吠えていないか近所の方に聞いたり、留守番のカメラで確認しておきましょう。
3.室内に物が全然ない
お留守番中に愛犬がケガや誤飲をするのが心配!そういった理由でお留守番をさせるときは愛犬を家具や物が全くない場所に居させるという人も、なかにはいるのではないでしょうか?ケガや誤飲の危険性をなくす方法としては理想的といえるかもしれませんが、犬からするとおそらく、『とてもつまらない場所』『退屈する場所』だと感じていることでしょう。
基本的に犬はお留守番をしているときは眠ることが多いですが、一か所でずっと眠っているというわけではありません。自分の寝床で眠ったりソファの上で眠ったり……、毛布にくるまりながら寝ることもあれば、ヒンヤリとした床で寝ることもあります。犬が場所を変えて眠る理由はハッキリと分かりませんが、おそらく理由の1つとして気分転換のために場所を変えて眠ることがあるのでは?と感じています。
ですから、なるべくお留守番をさせるときは、いくつか『寝床』や『落ち着ける』場所を用意してあげることをおススメします。例えば、毛布や飼い主の衣類を置いておくだけでも愛犬は気分転換ができたり安心感を抱いたりすることができるので、退屈な気持ちを和らげてあげることができますよ。
監修ドッグトレーナーによる補足
なぜ犬は飼い主さんの毛布や洋服に安心感を抱くのかご存知ですか?それは匂いです。我々人間は目で物を捉える事が多いですよね。
しかし犬は匂いで物を捉えます。飼い主さんの匂いがするということは、飼い主さんに包まれている感覚になるから安心感を得る事になるのです。
4.普段は賑やかなのにお留守番のときは無音
普段生活しているときはテレビや音楽の音が流れていて賑やかな環境なのに、お留守番をさせるときは無音の環境にして出かける。そういった環境も愛犬が退屈に感じやすくなるそうです。
また、いつもと違った環境にしてお留守番させることで、犬が不安になってしまうこともあります。ですから、もし愛犬が賑やかな環境に慣れているのでしたら、音量を小さくしながらテレビを付けたり音楽を流したりしながらお留守番させるようにすると、不安や退屈な気持ちを紛らわせやすくなるといえるでしょう。
ちなみに犬はテレビの映像をちゃんと理解しているので、退屈しのぎの方法としてテレビを付けながらお留守番させるのも良い方法といえますよ。
監修ドッグトレーナーによる補足
これも良い方法。無音だと外の音が気になってしまうんです。犬は留守番の時には不安になりがち。外で変な物音がすると、不安を感じるのは想像出来ますよね。
しかし、テレビの音がしていると、テレビの音に気を取られて外の音を無視しやすくなります。
まとめ
犬は基本的にお留守番するのが大の苦手となります。ですので、少しでも落ち着いたり楽しめたりできる環境づくりをしてあげることが大切といえます。とはいえ、安全面のことも考えないといけませんから、焦らずに少しずつ改善しながら愛犬が苦痛を感じにくい環境へと整えていくことが理想的といえるでしょう。愛犬が退屈せずにすむ環境をつくれると良いですね。