歳を取るにつれて増える犬の『老化行動』7選

歳を取るにつれて増える犬の『老化行動』7選

犬も人間と同じように、歳を取るにつれて老化行動が目立つようになります。体の機能の衰えに逆らうことはできませんが、飼い主さんがいち早く察知することでケガや病気を防ぐことにつながるはずです。では、犬の老化行動について見ていきましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬の老化現象が起きやすい年齢

散歩の休憩中に見つめ合う飼い主さんと老犬

犬の老化が始まる時期については、犬種や体格によって異なり、それぞれ違うため断定はできません。ただ、おおよその目安で言えば以下のような年齢で老化現象が起きやすいとされています。

  • 小型犬と中型犬は10歳頃
  • 大型犬は8歳頃

それぞれ人間の年齢に換算すると56歳や61歳という高齢期に入るため、目に見える衰えが始まってもおかしくはない年齢だと言えるでしょう。

犬の老化行動7選

何かを見つめている老犬の横顔

いつまでも元気でいてほしいですが、愛犬も年を取り、老化現象が目立つようになっていきます。しかし、毎日見ている飼い主さんほど異変に気づきにくく、犬本人も変化を自覚しにくいものです。万が一のケガや病気を防ぐ意味でも、ここでご紹介する犬の老化行動7選を参考にしてください。

1.ごはんを食べなくなる

運動量の低下に伴い、基礎代謝量が落ちてしまうことで食欲も減ってしまうのが原因です。また、老犬になるにつれて食の好みに変化が起きたり、柔らかいものを好んだりする傾向があります。

歯が弱ったり抜けたりすることで噛みにくくなってしまうことも多いので、少しでも「食べにくそう」と感じたときは、歯のチェックや食事の見直しを行いましょう。

2.夜鳴きをする

犬の認知症によって突然夜吠えだしてしまう犬がいますが、飼い主としては大変ですよね。この場合は、日中は日光浴をさせて夜は落ち着いた寝床を用意することで、少しずつ体内リズムが整います。

ただし、夜鳴きがおさまらない場合は獣医師に相談を。症状を緩和させるサプリや薬を導入して治療することをおすすめします。

3.呼んでも反応しない

犬に向かって呼び掛けているのに反応しないときは、聴覚の低下が疑われます。もともと素っ気ない犬ほど気づきにくく、実はすでに全く聞こえていない状態にまで陥っていることも珍しくはありません。

耳の聞こえが悪くなると、散歩中の車や自転車の音に気づきにくいため咄嗟の判断ができにくくなります。人通りの多い場所は避けるようにしてください。また、犬に自分の存在を気づかせるためにも、犬の視界に入るようにして安心させましょう。

4.壁にぶつかる

住み慣れた家の中で壁にぶつかる行動が見られたときは、犬の視力が低下している恐れがあります。犬の老化行動の中でもいち早くオーナーさんが気づきやすい行動ですが、異変を察知したら獣医師へ相談してみましょう。

犬も人間のように老化とともに白内障になりやすく、気づいたときには目の色が白く濁っていることがあります。

5.散歩中に立ち止まる

気づきやすい犬の老化行動に、突然立ち止まるというものがあります。いつもの散歩コースでふと立ち止まったり、休憩を挟む行動が増えたりしたときは脚力の衰えが原因かもしれません。

歩幅が短くなることも多いので、愛犬のペースに合わせてゆっくり歩くようにしてください。また、歩くスピードが遅くなっても散歩を止めてしまえばますます筋力が衰えます。ぜひ、のんびりとした散歩に切り替えて継続してください。

6.後ろ足を引きずる

犬は特に後ろ足が弱りやすく、老犬になると後ろ足を引きずったり震えるようなことが増えてきます。足腰の病気になっている可能性もあるので早期に獣医師へ相談することをおすすめします。

後ろ足がもつれやすくなると、段差のある場所で転倒をしてケガや骨折するケースも増えます。そのためにも、滑りにくいマットを敷いたり段差をなくしたりといった工夫をしましょう。散歩も無理のない範囲で継続することで、筋力低下を防ぐことにつながります。

7.排泄の粗相が増えた

膀胱が緩くなってしまい、上手く溜めておけなくなることがあるので排泄の失敗が増えることがあります。これは人間の老化でも同じく、これまで通りのようにいかなくなるのは仕方ないことなので叱らずに見守りましょう。

トイレスペースを広く設けてあげることで、お世話が楽になり犬の失敗を減らすことができます。

まとめ

散歩中に頭を撫でられている老犬

犬は人間よりも年を取るスピードが早いので、想像以上に早く老化現象が起きてしまうのは仕方のないことです。飼い主としても、愛犬にはいつまでも元気でいてほしいですよね。そのためにも、愛犬が快適に暮らせる環境づくりをサポートしてあげてください。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 bowmoa

    16歳になるシー・ズーおじいちゃんは、良く壁やダイニングチェアの足に頭をぶつけています。
    歩く速度もゆっくりなので、勢いよく当たることは余り無いですが…

    ガード出来るところには、100均等でも売っているコーナーガードで保護していますが、ぶつける回数は多くなってきてます。

    寝ている時間も増えました。18時間くらい寝ると記載された記事もありましたが、起きて動いてる時間は減りました。

    少しでも長く一緒の時間を過ごしたいなぁと思っています。

    「疲れた」「体調悪い」「ご飯食べたくない」…等言葉にできない分 私たち飼い主が見てあげられる環境を少しでも多く整えてあげられたらなぁ…と思います。

    頑固爺さんですが、お布団で一緒に寝たり、朝 おはよう!何かくれ!と言わんばかりに尻尾を振りながら台所に来てくれる可愛いおじいちゃんです。
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