1.離れたところからジッと見つめる
わんこが飼い主さんに近づいてくるわけでもなく、部屋の隅や自分のベッドなどからじっと飼い主さんの行動を見守っているときは、「今は遊んでもらえるときかな?」「忙しそうだから、近づかない方が良いかな?」「どこかに行く準備をしているところかな?」と気を使って、飼い主さんの様子をうかがっているときです。
本当は構ってほしい、近くに来てほしいなどの欲求があるのに、じっと我慢しているのかもしれません。もし、愛犬の目線に気づいて、愛犬を構ってあげられる余裕があるときであれば、「おいで!」と名前を呼んであげましょう。きっと、しっぽを振って駆け寄ってきますよ。
2.そっと隣に寄り添う
悲しいときや落ち込んでいるとき、愛犬がそっと隣に寄り添ってきてくれて心が癒されたという経験がある人は少なくないのではないでしょうか。わんこは人間の表情や仕草、汗の匂い等の情報から、人間の気持ちをとてもよく分析して理解しています。
遊びに誘うわけでもなく、撫でてと求めてくるわけでもなく、ただ黙ってそばにいてくれるとき、きっとわんこは飼い主さんの気持ちに寄り添ってくれているのでしょう。愛犬に気を使わせてしまうのは申し訳ないですが、そんなときには愛犬の優しさに少し甘えてもいいかもしれません。その代わり、気持ちが浮上してきたら、たくさん遊んであげてくださいね。
3.手や顔を舐める
同様に、泣いていたら愛犬が来て涙を拭ってくれた、手や顔をぺろぺろと舐めてくれたといった経験がある人もいるかもしれません。実はこれ、単に飼い主さんをなぐさめてくれているというわけではなく、いつもと違う様子の飼い主さんに気を使って、同調しようとしているのだといわれています。
いずれにせよ、わんこの根本にあるのは「いつもの雰囲気に戻って」「いつもの飼い主さんに戻って」という気持ちには違いありません。
4.あくびをする
家族間で喧嘩が起きたとき、愛犬がハラハラと動き回っていたり、吠えかかってきたりして喧嘩を仲裁しようとしてくることがあります。わんこは基本的に平和主義な生きものです。群れの中で争いが起こることを良しとしません。そのため、喧嘩やいがみ合い等の空気が大嫌いなのです。
そんな喧嘩の最中に、愛犬が大きなあくびをすることがあるかもしれません。愛犬の呑気な姿に気が抜けて、喧嘩の途中なのに笑ってしまったなんて人もいるかもしれませんが、実はこれ、呑気なわけではありません。
わんこの仕草や行動には、カーミングシグナルと呼ばれるものがあります。これは、緊張状態やストレスを感じている状況で、自分や相手を落ち着かせるためにとる行動です。家族喧嘩の最中に愛犬があくびをしたら、それは、喧嘩をしている飼い主さんたちに気を使い、「落ち着いて!喧嘩はやめて!」と訴えているのです。
5.身体を掻く
あくびと並んで代表的なカーミングシグナルが、身体、特に首の辺りを掻く仕草です。喧嘩にまで至っていない状態でも、愛犬が身体をしきりに掻いていたら、その場の険悪な空気や気まずい空気を察しているのかもしれません。愛犬に気を使わせないためにも、家族は仲良く、喧嘩はほどほどに収めたいものですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?言わずもがな、「気を使う」という行為には心理的なストレスがかかります。ストレスが積み重なると、体調不良を引き起こしたり、問題行動が増えたりしてしまうことがあります。
誰だって感情の浮き沈みがあることは仕方がありませんが、わんこが実は気使い屋さんなのだということを認識し、わんこになるべくストレスのかからない、穏やかな暮らしを心がけたいですね。