犬のしつけの重要性
犬のしつけは愛犬を守るためのものでもあります
新しく犬を迎え入れたら、必ず行わなければいけないのが「愛犬へのしつけ」になります。近年では愛犬を、家族同様の存在として接している方が多いと思いますが、もちろん人間とは違い、言葉でコミュニケーションをとることが出来ないので、飼い主さんからのコマンドやボディランゲージで多くのことを学んでもらわなくてはいけません。
愛犬へのしつけは飼い主さんとの関係性を築くためにももちろん重要ですが、近隣周辺への配慮、また愛犬自身の健康や命を守るためにも非常に大切なものになっています。
犬のしつけは簡単ではありません
犬にとって「吠える」「噛む」「イタズラする」などの行為は、ごく自然なことです。それを言葉の通じない犬に対して「してはイケない」と教えてあげなければいけないので、そう簡単なことではありません。犬のしつけは「してはイケないこと」を教える以外にも、トイレトレーニングなど生活するための基本的なことから、問題行動を起こさないようにするためのもの、性格形成に関わってくるものなど多くあります。
なかには愛犬へのしつけが、「簡単だった」と感じる方もいるかもしれませんが、人によっては「想像以上に大変…」と感じる方もいます。まったく言うことを聞いてくれない愛犬に対して、イライラしてしまいノイローゼ気味になってしまう飼い主さんもいるほどです。あまり神経質になってしまっては、せっかくの愛犬との生活も楽しく過ごすことが出来ないはず。イライラしなくてすむように、犬のしつけに失敗してしまうNG行為を確認しておいてください。
犬のしつけに失敗する人がしているNG行為4つ
1.叱るときに名前を呼ぶ
愛犬がしてはイケないイタズラをしたとき、「コラ!」と叱ると思いますが、その時、名前も一緒に呼んではいませんか?犬を叱るときに名前を呼んではイケないというのは有名なこと。頭では分かっていても、つい口走ってしまうこともありますよね。
当然ですが人間は「氏名」というものがあることをわかっています。しかし、犬は「名前」という物自体が理解できていないのです。何年も連れ添っている愛犬であれば「自分は○○なんだ」と理解している犬もいるのかもしれませんが、基本的に犬にとって自分の名前は飼い主さんが発する言葉のひとつにすぎません。
例えば太郎君という名前のワンちゃんの場合、「太郎!コラ!」と叱られると、「太郎」という言葉の後には叱られると学習してまいます。愛犬の名前を呼ぶときは褒めてあげるときや、オヤツを与えるときなど良いことがあるときと関連付けて呼んであげるようにしましょう。将来的に呼び戻しのしつけもしやすくなります。
2.一貫性がない
犬は非常に賢い動物ですが知能としては人間の子供の3歳程度です。しつけをするときに飼い主さんの態度や行動、またコマンドがコロコロと変化していては犬は戸惑ってしまい、学ぶことができないのはもちろん、飼い主さんとの信頼関係も築きづらくなってしまいます。しつけをするときは一貫性をもって指示することが大切です。
例えば、「オスワリ」を教えるときでもコマンドは「スワレ」「シット」「オスワリ」など何通りかあります。家族全員で統一しなければ、犬は理解することが出来ず、ただただ混乱してしまいます。
また、犬がソファーに上がることを許すときあれば、状況によって叱って下すことがあるなど、犬の行動に対する指示が統一されていないのも問題です。「前は良いって言ったのに…」と感じてしまい、良い信頼関係が築きづらくなります。
3.甘やかしてしまう
甘やかせる、また愛犬の気分に飼い主さんが合わせてしまうのも、しつけの際のNG行為。オヤツにお散歩、抱っこをせがまれるなど、犬の愛らしいおねだり行動はたくさんあります。可愛いから、また可哀想だからと、その都度愛犬の要求に応えていては我がままを助長してしまったり、吠え癖がつくなど犬の問題行動につながりかねません。
ご飯やお散歩は毎日決まった時間ではなく、不規則なほうが犬のストレスにもなりません。飼い主さんのペースで行いましょう。
4.感情的に怒ってしまう
吠える、またイタズラするなど、時には叱ることが必要な場面もあると思います。愛犬のイタズラが日常的に続いてしまうと、ついヒステリックになって感情的に怒ってしまうこともあるかもしれません。感情的になると大きな声で怒鳴ってしまったり、つい手が出そうになるなんてことも…。
犬は感情的に怒りをぶつけられても、何をしたことに対して飼い主さんが怒鳴っているのか理解することが出来ず、ただ怯えてしまうだけです。「叱る」のではなく「怒る」のは、しつけではなくなってしまうのです。そして感情的に怒る人に対しては、信頼の気持ちも芽生えないので、さらに言うことを聞かなくなる可能性も。
人間だってイライラした気持ちを理不尽にぶつけられると良い気持ちはしませんよね。犬を叱るときは冷静な態度で、低音の声を心がけ短く一喝しましょう。一喝したあと、してほしくない行動を止めたら、今度はたっぷりと褒めてくださいね。
まとめ
犬へのしつけは愛犬を守るためにもとっても大切なこと。言葉の通じない犬に対して、多くのことを教えるのは難しい場面もありますが、基本的には愛犬に伝わりやすく理解しやすい方法を意識してください。頭ごなしに教え込むのではなく、愛犬の気持ちを尊重し、互いに楽しみながらトレーニングを行えるといいですね。