飼い主さんのごはんを欲しがるとき
ドライフードの製造過程
ドッグフードには大きく分けるとカリカリで粒状のドライタイプ、水分量の多いウェットタイプがあります。日常的にカリカリのドライフードを与えている方が多いと思います。飼い主さんにとっては身近に扱うドッグフードですが、どのように作られているのかご存じでしょうか?
一般的なドライフードの製造過程は、
- 素材を粉砕する
- 粉砕した素材を混ぜる
- 添加物を加える
- 加熱+加圧+成型する
- 乾燥させる
- 表面に油分やフレーバーをコーティングする
という流れで作られています。
心理①人間のごはんの方がおいしそう
野生の犬であるオオカミやコヨーテなどは、野生動物を狩ってその肉を食べます。しかし、家庭で動物の肉を丸々用意したり栄養の偏りをケアしたりすることは難しいため、家庭犬用のごはんとしてドッグフードが作られています。
一方、人間のごはんは肉や野菜などの食材の原型があるものです。そこに調味料や油も使って作られているので、犬にとっては混ぜ固めて乾燥させたドライフードよりも人間のごはんの方が魅力的なのです。
そして、人間のごはんは温かいメニューが多いです。食材の香りは温めることでより引き立つため、嗅覚の良い犬にとってはとってもおいしそうに感じます。
おねだりされても無視をしよう
犬が人間の食べ物を欲しがっても与えてはいけません。1度与えてしまうと「自分ももらえて当然」と思ってしまい、食事のたびにおねだりをするようになります。人間の食事と犬の食事は別物なので、犬に人間の食べ物を与えると健康に害を及ぼす可能性もあります。食事中に犬がおねだりをしても無視をしたり、伏せやお座りなどのコマンドを使って一線を引いたりしましょう。
買物袋をチェックしてくるとき
心理②知らない匂いを探求したい
買物をして帰宅すると、犬が買物袋の匂いをしきりに嗅いだり中をのぞき込んだりしてチェックすることがあります。これは袋や中身から自分の知らない匂いがして興味深く感じているためです。優れた嗅覚で様々なことを知って覚える犬にとって、知らない匂いを探求することはとてもワクワクすることなのです。
心理③おいしいものが入っていると知っている
犬の嗅覚は優れているため、袋詰めされた食品の匂いにも敏感です。袋の中から食べ物の匂いがするため、犬は「おいしそうな匂いがするぞ!」と買物袋に興味津々になります。
また、コンビニの袋のようなガザガザと音の鳴る音に反応する子も多くいます。犬は物事を関連付けて覚えるため、過去の経験からガサガサ音=おいしいものが入っていると知っていると考えられます。そのため、たとえ食べ物が入っていないビニール袋を持っていたとしても「それ、頂戴!」とアピールしてくることがあります。
飼い主さんの着用後の衣服を欲しがるとき
心理④飼い主さんの匂いを嗅ぐと安心する
飼い主さんの脱いだ靴下や下着を咥えていじってしまう子がいますが、これは飼い主さんの体臭に反応しているためと思われます。着用した後の靴下や下着には飼い主さんの体臭が強く残っているため、洗い立てのものよりも脱いだ後のものに興味を持つ子が多いです。飼い主さんの匂いを嗅ぐことで犬は飼い主さんの存在を実感し、安心感を得られるのです。
犬にとってはイイ匂い
犬同士の挨拶の1つに、お互いのおしりのニオイを嗅ぎ合うというものがあります。おしりのニオイを嗅ぎ合うなんて…と思いますが、犬にとっては相手の体臭からの情報はとても重要な名刺代わりなのです。
人間にとって体臭は不快に感じやすく、洗剤や香水、干した後のおひさまの匂いなどの方が良い匂いに感じやすいです。しかし、犬にとって飼い主さんの体臭は何よりも安心できるアロマなのです。さすがに履いた後の靴下や下着は衛生的に心配なので取り上げますが、愛犬が自分が脱いだ後のパジャマや上着などの上で丸まって眠る姿を見ると幸せな気持ちになります。
まとめ
犬にとって「ニオイの情報」は最も重要なものの1つです。犬は洗剤や香水のような人工的な匂いよりも、食べ物や飼い主さんの匂い、そして自分の知らない外の世界の匂いの方が興味深く感じます。人間の食べ物を欲しがるわんちゃんが多いのも、自分のごはんよりも人間のごはんの方がおいしそうに感じるためです。
また、買物袋の中の食材の匂いや外の世界の知らない匂いにも強く反応します。そして、犬にとって飼い主さんの体臭はとても安心できるもののため、飼い主さんの体臭がより濃く残った着用後の衣服に執着することもあります。