犬がはしゃぎすぎる理由
犬はもともと好奇心が旺盛で遊び好きです。興味をひくものがあれば、すぐにそれを追いかけていき、遊びにつなげようとします。遊ぶということは知能が高い証拠で、哺乳類の他にカラスなども雪の屋根で滑り台をして遊んだり、おもちゃを使ってお互いに遊んだりする姿が報告されています。
ご存じの通り、犬も動物の中では知能が高く、何でも興味をもって学習をしようとします。幼い子犬にとっては、見るもの聞くものすべてが初めての経験であることが多く、好奇心が刺激されて「面白い!」となるのです。また、犬は動くものを追いかける性質もあり、ボール遊びなどが大好きですが、それ以外にも視界に動くものが入ってくれば一気にそっちへ興味を惹かれ、追いかけたくなってしまうのです。
しかも、気になるものや遊びを楽しんでいるうちに徐々に興奮していき、スイッチが入ると子犬は自制することができなくなり突然はしゃぎだしてしまいます。もちろん、これは人間の子供も同様で、遊んでいるうちに興奮が高まると大きな声で笑いだしたり走り出したりしますね。
このとき、室内ならばよいのですが屋外で興奮のスイッチが入ってしまうと、突然走って飛び出したりして思わぬ事故につながることもあるので、外で遊ばせているときは注意が必要です。
はしゃぐとどんな行動が出るの?
はしゃぐ行動は、何も子犬だけのものではありません。成犬になってもスイッチが入りやすい犬は多く、はしゃぎすぎることで問題行動を起こすことがあります。
1.吠える
人間も興奮すると声が大きくなる人がいますが、犬も同様です。来客があったり何か訴えたいことがあったりすると吠える犬も、しつけがされている場合は飼い主の指示で吠えることをやめるようにします。
しかし、不審な来客があったり、いつもよく遊んでくれる人が来たりした場合や、犬同士で遊んでいて興奮が高まっていくと、けたたましく吠える子もいます。こういうときは興奮のスイッチが入ってしまっているので、飼い主がちょっとやそっと制止したところで吠えやむことが無いこともあります。
2.跳ね回る
興奮すると急に走り出す子犬同様、成犬も興奮が高まると、ところかまわず走り出す子がいます。この場合、子犬と比べて体が大きいので動きが激しく、家の中で走り回られると家具や食器などの破壊の危険があります。
また、同じように興奮して気持ちの持って行き場がなくなると、自分のしっぽをひたすら追いかけて、その場をぐるぐると回りだす子もいるようです。
3.破壊行動を起こす
吠えたり走ったりと忙しい、興奮した犬たちですが、さらに興奮してスイッチを振り切って大騒ぎすることもあります。
家の中であればクッションやベッド、布団などを一心不乱に掘り返そうとしたり、スリッパをくわえて振り回したかと思えば、すごい勢いでちぎろうとしたり、ソファやベッドの置いてあるところを縦横無尽に走り回ったり、力の限り家具をかじったりと、エネルギーをぶつけます。屋外であれば走り回ることで解消できる高ぶりを、破壊行動をすることで解消しようとするようです。
このような場合、激しく動きすぎることで足を滑らせて転んだり、家具に体や頭をぶつけてケガをしたりすることがあるので注意しましょう。また、おもちゃやクッションなどを噛んでいるうちに興奮してきて、つい食いちぎってしまったり、そのちぎったものを飲み込んでしまったりする事故もあります。
我が家の犬はゴールデンレトリバーですが、大好きなボール遊びをしているときに興奮しすぎてしまい、ゴム製のボールを深くくわえ込んで飲み込んでしまったことがあります。幸いすぐに取り出すことができて大事にはなりませんでしたが、はしゃぎすぎた犬たちは思わぬ事故やケガをすることがあるので、そこに至らないうちにいったんクールダウンさせることが大切なんですね。
まとめ
犬たちが楽しく遊んでいるのは微笑ましいものですが、遊んでいるうちに興奮してはしゃぎすぎてしまうと事故やケガにつながります。特に子犬のうちによく観察して「この子は興奮しやすいな」と感じた場合は、飼い主の方で遊びをリードしつつ、適度なところでいったんやめるなどのコントロールをすることで興奮させすぎないような注意をするといいですね。