寒さに弱い犬の特徴
身体全身が被毛で覆われていて、昔は外で飼われるのが当たり前だった犬。実際に犬と暮らした経験がないと、犬が寒さに弱いというイメージは持ちづらいものだと思います。しかし、なかには非常に寒さに弱い犬種もいて、「人より寒がってない!?」と感じてしまう個体もいるほどです。まずは特に寒さに弱く、注意してあげたい犬の特徴からご紹介いたします。
- 小型犬
- シングルコートや短毛種
- 暖かい地方が原産の犬種
- 子犬や老犬
- 病気を患っている
小型犬また超小型犬などは、体が小さければ小さいほど、身体が冷えやすくなってしまいます。体内で作れる熱の量が少ない上に、放熱量は多くなるので体温の維持が難しくなります。
また、シングルコートや短毛種も寒がりが多いと思います。シングルコートは身体の熱を保温する役割があるアンダーコートがないため、寒さを感じやすく、短毛種は被毛が短いため熱を放散しやすくなります。小型犬でなくてもシングルコートの短毛種は、寒がりな傾向が特に強いでしょう。
また暖かい地方が原産国の犬種は、温暖な地方で過ごしやすい体質になっているため、寒い季節は苦手です。その他、子犬や老犬、また病気を患っている犬も体温調節の機能が上手く働かず、体温を維持することが難しくなります。
犬が見せる『寒いサイン』5つ
1.つねに人の側に居たがる
夏の暑い時期はあまり抱っこを要求することがない子でも、秋になり徐々に気温が下がり始めると、頻繁に抱っこをおねだりしてきたり、膝の上に乗りたがったりと飼い主さんの温もりを求めて側に居たがる子が多いと思います。愛犬も少しずつ気温の変化を感じてきているところ。いつもより側に居たがるようになってきたら、寒さ対策を考え始める時期かもしれません。
2.身体を小さく丸めている
犬が寒いときに身体を小さく丸めるのは、人間が寒くて身体を縮こまらせるのと同じような理由からです。丸くなって鼻を身体にうずめるのは、冷気が体内に入らないようにするため。また、身体を小さく丸めることで、冷気に触れる身体の面積を小さくしようとしています。
一見して寒そうに見えるサインですが、本当に寒がっていることが多いので、耳や肉球が冷えていないか触れて確認し、冷えている場合は暖房やブランケットなどで暖めてあげましょう。
3.震えている
寒さで身体が震えてしまうのも人間と同じ原理から。犬や人間は体温調節能力があり、気温に関係なく、ある一定の体温を維持することができる生き物です。しかし、犬は人間ほど体温調節が上手くはありません。
犬には汗腺がなく、ほとんど汗をかかないため体温を下げるのが苦手。また、室内飼育されている犬も、一定の温度を保っている室内で過ごす時間が多いため、体温調節が上手く働かず寒がりになってしまうようです。寒くて震えてしまうのは、身体の中で熱を作り出すために筋肉が震える生理現象になります。
4.水を飲む量が減る
犬は寒さを感じると水を飲む量が減ることがあります。夏の暑い時期は体温を下げるために水を飲むことがありますが、冬の寒い時期にはそもそも体温が下がってるため、お水を飲む量は減ってくることが多いです。
気温が下がる寒い季節は空気が乾燥していることが多いので、水分摂取量が極端に減ってしまうと水分不足による泌尿器系のトラブルなども起こりえます。いつものフードにぬるま湯やスープをかけるなど、水分補給をしつつ、寒さ対策もしてあげましょう。
5.外に出たがらない
犬は基本的にお散歩が大好きな子が多いですが、あまりにも外気の寒さを強く感じるときは、お散歩に行きたがらないこともあるでしょう。また寒さの影響で動きが鈍くなることもあるようで、活発で行動的なワンちゃんでも遊びやお散歩に消極的になることも。
お散歩のときはしっかりと防寒着を身につけ、必要であれば室内でも洋服を着用させたり、愛犬用にブランケットを用意したりするなど、暖を取れる方法を考えましょう。
まとめ
犬が寒いときに見せるサインは、人間の生理現象とほぼ一緒だと思います。寒そうにしているときは、身体が冷えていないか実際に愛犬に触れて、確認するクセをつけると良いかもしれません。身体が冷えてしまうと体調不良を起こしかねませんし、何よりも、犬は自分の意思で暖を取ることができないのでかわいそうですよね。一緒に過ごす時間も、お留守番のときも、愛犬が快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。