犬の「見つめる」には3つの意味がある
犬には独特のボディランゲージがあります。「相手を見つめること」もまた、犬の気持ちが表れるボディランゲージの1つです。
同じ仕草でも真逆の意味を持つ?!
犬のボディランゲージを読み取る注意点は、同じ仕草でも真逆の意味を表している可能性があるという点です。「見つめる」という行為には3つの意味があるので、正確に見分けることが重要です。
意味を見分けるポイント
ボディランゲージの意味を正確に読み取るには、犬の身体の様子や表情を観察する必要があります。
- しっぽ
- 耳
- 表情
- 体勢
上記が犬の感情が表れやすい部位ですので、この4つの部位の状態をよく観察して意味を見分けてみましょう。
1.好意を表す場合
仲の良い友達犬の場合
仲の良い犬を見つけたとき、犬はその子をじっと見つめることがあります。ちょっと距離が離れていると「○○君かな?」と確認したいので、よく観察するためにじっと見つめます。
好意的な犬の身体の特徴
- しっぽ=ピンと上に立っている
- 耳=前に向いて立つ
- 表情=においを嗅ぐ、口が緩く開いていることもある
- 体勢=首を伸ばしてもっと見ようとしている
このような状態のときは、見つめている犬に対して好意的である可能性が高いです。
2.気になって興奮&緊張している
気になるなぁ、でもちょっと怖いなぁ
犬は要求があったり興奮したりしているときにも、その対象をじっと見つめることがあります。愛犬が好奇心旺盛で物怖じしないタイプの場合、外で出会う様々なことを探求したいという欲求が強い子が多くいます。そんな場合は、他の犬に興味津々に見つめている可能性があります。
- 近付いてみたいな
- 仲良くしてくれるかな?
- あいつは何者だ?
- 気になるにおいだなぁ
こんなふうに思っているかもしれません。
知らない犬をじっと見つめているときは、その子に近付きたい気持ちと相手が危険な相手かもしれないという緊張が織り交ざっています。
緊張気味の犬の身体の特徴
- しっぽ=ピンと立っている
- 耳=前向きに立っている
- 表情=口を閉じてこわばっている
- 体勢=重心が前足にかかっている
身体の様子に関しては、上記にある「好意を表す場合」と似ていますが、身体にやや緊張感が表れていることが特徴です。興奮が強い場合は、しっぽを振っていることもあります。
3.敵意を表す場合
メンチを切っているのかも
犬は敵意がある相手を見つめる習性があります。好戦的で「これ以上近付いたらやっつけるぞ!」ということもあれば「もしかしたらアイツが襲ってくるかもしれない」という緊張感により、目が離せなくなっていることも。
- 近付かないで!
- 関わりたくない!
- オレは強いんだぞ!
こんなふうに思っているかもしれません。
好戦的な犬の身体の特徴
- しっぽ=高く上げている、小刻みに振っている
- 耳=前向きに立っている
- 表情=歯をむき出しにする、鼻にしわを寄せる
- 体勢=身体を大きく見せようとする、前のめりで腰が高く上がる、毛が逆立つ
好戦的な敵意を表しているときの犬の様子はこのような特徴があります。
犬の性格によっては、戦う気はないものの「近付かないで!」という意思表示で唸ったり吠えたりすることもあります。
まとめ
犬の「見つめる」という行為には3つの意味があり、犬の表情や身体の様子で見分けることができます。人間の場合は「見つめる=好意、誠実さ、興味」などの意味がありますが、犬の場合は好意や興味のほかに、敵意を表すこともあるということを覚えておきましょう。
人間でいうところの「メンチを切る」「ガンを飛ばす」といったニュアンスでしょうか。犬は表情が豊かなので、一緒に暮らす飼い主さんなら、犬の顔つきから気持ちが理解できるかもしれませんね。