1.どうしたらいいの?
犬のトイレの失敗が最も起きやすいのが、外出先など「いつもと違う場所」です。特に、初めてのお出かけの場合には注意が必要です。お出かけ先でトイレに行きたくなった犬は、「トイレがしたいけど、トイレはどこ?どこにすればいいの?」と戸惑ってしまいます。
おうちでいつも使っているトイレや、お散歩で用を足しているような草むらを探し求め、うろうろうろうろした末に、我慢の限界になって、何となく感触の似ているマットの上などで「もう我慢できない!ここでいいや!」と排泄してしまうというわけです。
慣れない環境で戸惑ってしまうのは自然なことですし、わざとではないので、強く叱りすぎないでください。大切なのは、飼い主さんが、愛犬がソワソワと困っているようすに早めに気づいて誘導してあげることです。
2.かまってほしい!
上で紹介したのとは反対に、犬は「わざと」トイレを失敗することもあります。その目的はただ1つ、飼い主さんの気を引くため、つまり、飼い主さんにかまってほしいからです。
愛犬がトイレでない場所で粗相をしてしまったら、飼い主さんはどうしますか?慌ててその場所に駆け寄って、おしっこを拭き取ったり、敷物を剥がしたり、シミや匂いが残らないように処置をしますよね。その様子を見ている愛犬からすると、「粗相をすると、飼い主さんが来てくれる♪」という認識になるのです。
処置をしている飼い主さんにじゃれついてきたり、しっぽを振って歓迎しているような仕草が見られたら要注意。コミュニケーションが不足しているのかもしれませんよ。
3.飼い主さんがいなくて不安・・・
「かまってほしい」と少し似た心理ですが、「飼い主さんがいなくて寂しい。どうしようもなく不安」というストレス状態から、粗相をしてしまう場合もあります。
これは、いわゆる分離不安症と呼ばれる疾患の典型的な症状の1つです。分離不安症とは、愛犬と飼い主さんの距離が近すぎるゆえに、少しでも飼い主さんと離れると極度な不安を感じてしまい、問題行動や体調不良を起こしてしまう疾患です。
トイレの失敗の他にも、無駄吠えや破壊行動、嘔吐や下痢などの症状がよく知られています。普段飼い主さんと一緒にいる時間が長く、お留守番中など飼い主さんが不在の間にトイレの失敗をくり返したり、他の症状を伴っている場合には、分離不安症を疑ってみましょう。
4.尿意がわからない・我慢できない
人間と同様に、犬も年をとると、尿意に対する感覚が鈍くなったり、我慢できる時間が短くなったりします。つまり、老化ゆえにトイレを失敗するようになる場合もあります。
老化によるトイレの失敗は、改善することは難しいといえるでしょう。対策としては、トイレを近くに移したり、おむつを履かせるといったものが挙げられます。
5.頻繁に尿意がやってくる!
中には、「頻繁に尿意が襲ってきて我慢できない!」ためにトイレを失敗してしまうことがあります。これは、膀胱炎などの症状としてよく見られるもので、尿管結石に発展してしまうこともよくあります。
「いつもは草むらでしかしないのに、突然アスファルトでするようになった」「マーキングはしない子なのに、あまりにおしっこの回数が頻繁」「おしっこの体勢をとるけど出ない」などの症状が見られる場合には、これらの泌尿器疾患を疑いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?犬がトイレを失敗してしまう理由には、環境の変化や体調で致し方ない場合と、生活習慣などで改善・防止することのできるものがあります。
もちろん、何の問題もない子でも、特に理由なく失敗してしまうこともありますが、少しでも「おかしいな?」と思ったら、原因を考えてあげてみてくださいね。
ユーザーのコメント
40代 女性 ももすけ