犬の『目』から読み解く心理
犬と人は言語が異なるので、「今何を考えているの?」と気持ちを直接聞くことはできません。しかし、犬の仕草からおおまかな心理を読み解くことはできます。今回は『目』に特化した心理をご紹介します。
1.目をそらす
愛犬が悪いことをした際、叱る飼い主は多いと思いますが、ふと目をそらされた経験はありませんか?「どうして違う方向を見るの」「話聞いてないの?」なんて思ってしまう行動ですが、実は話に飽きてしまったのではありません。
犬にとって、ジッと目を見つめることは敵意の表明でもあるのです。反対に、目をそらすことで、相手に「こちらは敵意はありませんよ」「降参です」という気持ちを伝えているのです。
つまり、叱っているときに目をそらすのは、「怖いよ、怒らないで」という気持ちを飼い主に伝えているのです。
2.ジッと見つめる
前述したように、犬が相手の目をジッと見つめるときは、「こっちへ来るな」「何だ?」というように警戒しています。この状態で唸り声を上げると、「それ以上近付くと攻撃するぞ」という脅しの意味が含まれます。
しかしこのように負の感情を抱くのは、飼い主以外の知らない人や犬に対してです。大好きな飼い主や仲の良い人・犬の場合は、愛情表現の意味でアイコンタクトをとっているのです。
よく観察すると、目尻が下がっていたり、表情が柔らかかったりなどの違いがありますので、ジッと見つめられたら、表情や体の強張り具合などを確認しましょう。
3.目を細めて目尻を下げる
愛犬と目が合った際、目を細めて目尻を下げるような目を向けてくることはありませんか。これは「嬉しい」「幸せ」といったプラスの感情が働いています。
特に飼い主に向けてこのような表情をするときは、「大好き」といった愛情を向けていることが多いです。大好きな飼い主さんと目が合ったことが嬉しかったのでしょう。
また、このとき、舌を出すことも多いです。その場合は、リラックスしていることを意味していますので、よりリラックスできるよう、撫でてあげると喜びますよ。
4.横目で見てくる
ふと愛犬の様子を窺ったら、ジッとこちらを横目で見ていた…ということはありませんか。これは「次は飼い主がどのような行動をするのか」を確認しています。
様々な状況で見られる目線ですが、例えば、朝であれば「もうすぐ飼い主さん出掛けちゃうな。しっかり見ておかないと、知らない間にいなくなっちゃう」と様子を窺っている可能性が考えられます。
また、散歩の時間が近づいている場合は、今か今かと飼い主が立ち上がるのを待っているのでしょう。飼い主がいつものように散歩の準備をし始めたら、駆け寄っていこうと考えているのかもしれませんね。
5.上目遣いで見てくる
上目遣いで見てくるときは、緊張や不安といった恐怖心を抱いています。そのときの状況によって心理が少々異なりますが、不安感を強く抱いていることは間違いありません。
例えば、飼い主が不機嫌なとき、ご機嫌をうかがうように上目遣いをしているという話はよく聞きます。これは「飼い主さんが何だかイライラしている気がする…」と緊張と不安を感じているのです。
また、飼い主が外出準備をしているときに上目遣いで観察している犬も多いです。「もうすぐ出掛けちゃうのかな」「またお留守番かな」と不安を感じているのでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょう。犬の目だけであっても、様々な心理が隠されています。喜びから不安といった幅広い感情を目で訴えていますので、飼い主として心理を読み解き、適切な対応ができるよう心掛けておきましょう。