犬に「待て」と「よし」を教える重要性と教え方

犬に「待て」と「よし」を教える重要性と教え方

犬のトレーニングの中でも重要なのが「待て」と「よし」です。なぜ重要なのか、そしてどうやって教えるのか今回はこの2つをご紹介します。

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犬のトレーニングとは?

男性と犬

犬のトレーニングといえば「おすわり」「お手」「待て」「よし」と考える方が多いのではないでしょうか。もちろん他にも「ふせ」「おかわり」など色々なトレーニングがありますが、重要なのは最初に挙げた4つになります。そして更に重要なのが「待て」「よし」のふたつの指示に従わせることです。

ではなぜこのふたつが特に重要なのでしょうか?今回は「待て」と「よし」を教える重要性と、その教え方をご紹介します。

どうして「待て」と「よし」は重要なの?

リードをつけた犬

危険を予防する

「待て」のトレーニングは犬が飼い主さんの指示に従って動きを止めて、許可のサインである「よし」という言葉や動きが出るまで待つ状態のことです。

「待て」ができると犬の衝動的な行動を予防することができます。例えば何かを追いかける前の集中しているときに「待て」と指示をすると追いかけずにそのまま動きを止めることができます。また急な動きをおさえることができる「おすわり」と合わせると、急に逃げ出したりしても「おすわり」でブレーキをかけ、「待て」でその場で待機させることができます。

しかし、「待て」ができてもすぐ動いてしまうようではあまり意味がありません。「よし」という言葉がでないと動かないようにすると飼い主さんにとっても犬にとっても危険を防ぐことができます。

他のトレーニングの予行演習になる

「待て」を覚えると他の我慢が必要なトレーニングにも役に立ちます。まず「待て」をして落ち着いてからトレーニングをすることでスムーズにいく傾向があります。また我慢することにある程度慣れていると、飼い主さんがいないときでも我慢をすることができるようになります。トラブルを防ぐと同時に欲求に対する我慢ができるようになるのです。

教え方のポイント

しつけ中のボクサー

まずは「おすわり」から

「待て」と「よし」を教える前にまずは「おすわり」をマスターしておきましょう。「待て」を教えるときに基本の姿勢となるのが「おすわり」の状態なのです。「おすわり」を教えるのには2つのポイントがあります。

まず集中できる環境を作ることです。トレーニングを始める前にうるさい音がしないように窓を閉めたり、気が散るようなおもちゃは片付けたりしてトレーニングだけに集中できるようにしましょう。

つぎにごほうびを用意してあげてください。犬は特定の行動に対して褒められたり良い思いをすると次も同じ行動をしようとする傾向があります。おやつや褒めること、おもちゃなどのごほうびを用意しておきましょう。

「おすわり」をマスターしたら「待て」「よし」のトレーニングに入りましょう。

教える前に

まず飼い主さんが覚えておきたいのは「すぐにできるようになる犬ばかりではない」ということです。覚えが早い犬もいますが、大体の犬は繰り返しトレーニングを行うことでゆっくりできるようになるのです。1週間目で少し待ったかな、2週間目でちょっと長くなったかな、ぐらいの気持ちで焦らず根気強く進めていきましょう。よく「うちの犬はダメ犬で」「頭が悪くて」などと言う方もいますが、それは犬がダメなのではなく教え方に問題がある可能性が高いです。

「待て」の教え方

まずはおすわりをした状態の犬の前に立ちます。おすわりのトレーニングの場合には座ったときにおやつを与えますが「待て」の場合はおやつを与えるまでに数秒時間をおきましょう。最初は2〜3秒程度でOKです。待てたら褒めながらおやつをあげてください。犬は2〜3秒であれば違和感なく待つことができます。

犬が慣れてきたら少しずつこの時間を伸ばしていきます。大体1〜2秒ずつ伸ばしていけば犬もついてくることができると思います。
待たせている間は最初に「待て」と声をかける以外声をかけないようにしましょう。どの言葉で何をすべきか覚えてもらうためです。1日に1秒伸ばすぐらいのペースで良いので毎日続けてください。うまくいけば10日で10秒「待て」ができるようになります。

もし犬が途中で動いてしまったらおやつをあげず、またおすわりをさせてください。そして待つ時間を少し短くしてみましょう。進んだり戻ったりを繰り返すことになりますが、根気強く教えてあげてください。

流れとしては以下のようになります。

  • 最初におすわりをさせる
  • 「待て」と言って数秒後におやつを与える
  • 「待て」の時間を少しずつ伸ばす
  • これを繰り返す

「よし」の教え方

「よし」の場合は少しずつ犬から距離をとっていきます。最初は目の前で「よし」といいながらおやつをあたえましょう。そして次は一歩下がった位置に移動して、「よし」といいながらおやつを差し出し犬が近くに寄ってくるようにします。

これを一歩ずつ離れながら行ってください。そうすることで犬は「よしと言われたら動いていいんだ」と理解することができます。流れとしては以下のようになります。

  • 「待て」をした状態で「よし」と言いながらおやつをあげる
  • 一歩下がってから「よし」と言って犬におやつを差し出して近づけさせる
  • さらに一歩下がって「よし」と言って犬が近づいてきたらおやつをあげるの
  • これを繰り返す

まとめ

待てをする二匹の犬

犬のトレーニングの中でも重要なものはいくつかありますが、最も重要なのは「待て」と「よし」です。危険な行動をとらないようにすることができるだけではなく、他のトレーニングを行いやすくしたり我慢することを覚えさせたりする意味でもとても実用的になトレーニングです。始めのうちは待てずに動いてしまったりするかもしれませんが、少しずつトレーニングを繰り返すことでちゃんとできるようになります。焦らず根気強く教えていきましょう。

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