犬が飼い主を舐めるときの心理
犬の舐めるという行動には様々な心理が働いています。飼い主を舐めている場合は、飼い主の体のどの部分を舐めているかによっても意味が変わってきますよ。では、犬が飼い主を舐めるときはどのような心理が働いているのでしょうか。
愛情表現の一種
犬が飼い主の口、あるいは口の周りを舐めてくる場合、愛情表現の一種であることが多いです。「大好きだよ」という気持ちを舐めるという行動で伝えてくれているんですね。
また、散歩に行った後、あるいはごはんやおやつをもらった後に、飼い主の口の周りを舐めようとする犬も多いです。これは「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えるために、口の周りを舐めようとしていることが多いですよ。
空腹を訴えている
愛犬がしつこく口の周りを舐めてくる…やめてと制止しても尚、構わず口の周りを舐めてくる…という経験はありませんか。もしこのような行動を受けたら、その時の時間やタイミングを考えてみましょう。
あまりにもしつこく口の周りを舐めてくる場合、「お腹が空いたよ」と空腹を訴えている可能性があります。ごはんの時間がしっかり決まっているご家庭の場合、「ごはんの時間だよ」と教えてくれているのかもしれません。
この行動は、子犬が母犬からごはんを与えられる際、口移しで与えられるという野生の習性が関係しています。つまり、愛犬からして見ると、飼い主は母犬と同じような存在であるということがわかります。
「構って!」「遊んで」サイン
飼い主の腕や手を舐めたり、あるいは鼻でツンツンと突いてくる場合は、「早く構って」「遊ぼうよ」というサインの1つです。
飼い主の腕や手を舐めた後、飼い主が自分の要求に応えてくれるかを確認するため、飼い主の方をジッと見つめる犬も多いですよ。
また、わかりやすくいつも遊んでもらっているおもちゃを飼い主の方に投げてよこしたり、持ってきたりした後、腕や手を舐めたり、突いたりしてサインを送る犬もいます。犬によって構ってもらうため、様々な方法を駆使するのです。賢いですね。
唸ったり攻撃的になった後の手を舐める行動には注意
ここまでご紹介してきた心理は、いずれも飼い主を母犬のように感じているからこその行動と言えます。愛情表現の1つであったり、あるいは飼い主が大好きだからこそ、飼い主と長い間過ごしているからこその行動でもありました。
しかし、飼い主を舐めるという行為は良いことばかりではありません。タイミングと舐める体の部分によっては、注意が必要な場合もあるのです。
それが、愛犬が飼い主に対して唸ったり威嚇した後、飼い主の手をペロッと舐めるという行動です。一見、「反省しているのかな?」「『ごめんね』って伝えてくれているのかな」と思ってしまいますが、まったく違います。
実は、「次は本当に怒るからな」「わかったな?」と威嚇し、釘を刺すような意味があるのです。これには驚きですよね。つまり、この状況や心理から考えると、犬が飼い主は自分より格下の存在として認識してしまってる恐れがあるのです。
このままでは飼い主がコントロールしきれなくなってしまったり、あるいはしつけが思うようにできないなどの弊害が生まれます。そうならないためにも、早めにしっかりしつけをし直し、正しい関係性を築くことが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。同じように飼い主を舐める行動にも、実はそれぞれ異なる意味が隠されています。中には好意的な意味ではなく、攻撃的な意味が含まれていることもあるので、対応を間違えないよう、犬の行動から正しい心理を理解できるよう努力しましょう。