犬が破壊行為をするときの心理
外から帰ってくると愛犬がクッションをボロボロにしていた、あるいは目の前で突然、ソファーを掘り始めるという行為にお困りではありませんか。その破壊行為には、愛犬の心理が関係しているのかもしれません。ここでは犬が破壊行為をするときに考えられる心理をご紹介します。
1.飼い主がいない寂しさを紛らわそうとしている
飼い主が外出している間に破壊行為を行っている場合、飼い主がいない状況に寂しさを感じ、その寂しさを紛らわすために破壊行為を行っている可能性があります。
子犬期にはよく見られる行動ではありますが、成犬になっても行うようであれば、分離不安症になっている恐れがあります。分離不安症とは、飼い主がいないことに極度の不安や恐怖を感じる一種の精神病です。
早急に適切な対処をしたり、他にも自傷行為(自分の前足を執拗に舐めるなど)などの問題行動が見られる場合には、かかりつけの獣医さんに相談してみると良いでしょう。
2.運動不足によるストレスを解消している
犬種ごとに適切な運動量が異なりますが、必要な分の運動を行っていない場合、運動不足によるストレスを解消するために破壊行為を行っている可能性があります。
例えば、中型犬~大型犬の成犬であるにもかかわらず、散歩は毎日1日1回、15分程度しか行っていないのであれば、運動量が足りていません。小型犬であっても犬種によっては1日の必要運動量が多い犬種もあります。
自分の愛犬はどのくらいの運動量が必要なのかを再確認し、足りていないと感じるようであれば散歩時間を増やしたり、おもちゃを使った遊び時間を増やすなどの工夫が必要です。
3.生活環境によるストレスを物にぶつけている
犬が過ごしている生活環境が悪いと、そのストレスを物にぶつける犬もいます。犬にとって快適でない生活環境である場合は、なるべく早めに対応してあげる必要があります。
具体的に指摘するのであれば、犬が普段過ごしている部屋の室温は適切な温度に保っているか、また犬が過ごしている室内はうるさい環境でないか、ゲージの場所は直射日光が当たっていないかなどが挙げられます。
心当たりのある方は、愛犬が不要なストレスを溜めないよう、早めに対応してあげてください。特に室温や直射日光は、健康に直結する問題ですので、早急に対応しましょう。
犬の破壊行為への対処法
愛犬の破壊行為をやめさせる方法は、それぞれの理由により異なります。運動不足が原因であれば、単純に運動量を増やし、ストレスを解消させてあげることで破壊行為が止まることが多いです。また、生活環境によるストレスであれば、快適な環境作りに取りかかることで、愛犬のストレスが軽減され、破壊行為が止むきっかけとなります。
しかし、分離不安症が原因で破壊行為が行われている場合は、長期間にわたり、対処が必要です。分離不安症を解消するために重要なポイントは、飼い主との信頼関係を強固なものにすることです。よりわかりやすく言うならば、「飼い主さんは絶対に帰ってくる」という確信を持たせてあげることが重要です。
まずは飼い主側の接し方から正していくことが求められます。例を挙げるならば、外出時に声をかけない(外出することに意識を向けさせないため)、必要以上に構わない(構い過ぎると飼い主さんべったりになってしまうため)などです。
もちろん、他にも飼い主の意識を改善しなければいけない点は多いですが、まずは飼い主と愛犬の距離感から見直してみましょう。始めは飼い主側も「かわいそう」と思ってしまうかもしれませんが、分離不安症による強いストレスを感じさせてしまうことの方が問題です。
自分だけで対処が難しい場合は、ドッグトレーナーさんや獣医さんに相談し、一緒に治療していくと、分離不安症を解消しやすいですよ。
まとめ
いかがでしたでしょう。犬が破壊行為をする理由は様々です。中でも分離不安症は近年、犬に見られることの多い精神病の一種として問題視されています。「もしかしたらうちの子も…」と心当たりのある方は、一度かかりつけの獣医さんや専門医に相談してみることを推奨します。
ユーザーのコメント
20代 男性 匿名
私も今回飼うのが初めてですが知識と技術はアマチュアより少し上なので参考なると思います