犬がほふく前進をする心理とは?
「ただいま」と帰宅した飼い主さんを、廊下の向こうからほふく前進で出迎えてくれたり、遊んでいるときに突然ほふく前進をし出したことはないでしょうか?ほふく前進をする犬の行動には、一体どんな心理があるのかを見ていきましょう。
1.うれしくて興奮している
飼い主さんをお出迎えをする愛犬が、「待ってました!」と言わんばかりに尻尾をブンブン振りながらほふく前進してくれる・・・そんな姿を見せてくれるとキュン!となりますよね。この行動は「うれしい!」という心理そのままが表れている状態です。
伏せをするのは、犬が野性に戻った姿そのものなんです。その状態のまま、思わず前に出てしまいほふく前進になっただけ。つまり、大きな意味はなかったりします。
2.飼い主さんに褒められたいから
何かとほふく前進を見せるワンちゃんは、「飼い主さんに褒められたい」という心理で行動することも多いです。偶然ほふく前進をしたときに、笑って喜んでもらえた経験をすると「ほふく前進をすると褒められる」と覚えることがあります。
3.怖いものから逃げている
伏せをして尻尾がダラーンと下がっていれば、それは恐怖を感じている心理状態です。椅子やテーブルの下に隠れて伏せをして、そーっと前進したらほふく前進になった・・・という状態でしょう。散歩中に苦手な犬が現れたときに伏せの体勢にスタンバイし、そのままほふく前進をする犬もいます。
4.獲物を捕らえようとしている
愛犬がなぜかじりじりとほふく前進をはじめたら、視線の先に何があるのかを追ってみましょう。もしかすると、獲物を捕らえようとしているのかもしれません。犬だけではなく猫も獲物を見つけるとほふく前進をしたりしますが、狩猟系の犬種が見せることが多いです。
じりじりとまるで兵隊のように近づいていき、獲物にジャンプして飛びつく姿はまさに野性に戻った状態です。そのままじっと観察を続けてみれば、飛びつく直前の緊張感も一緒に味わえるはず。
5.赤ちゃんのハイハイを真似している
最近よく見かける動画に「赤ちゃんとハイハイをする犬」といった、見ていて微笑ましい投稿がありますがご存知ですか?赤ちゃんがハイハイしているのを見て、ほふく前進をはじめる犬も中にはいます。
反対に、犬が赤ちゃんにほふく前進ならぬ、ハイハイを教えるパターンもあったりするようです。まるで「赤ちゃんを守っている」という、頼もしい姿にキュンとしますよね。ワンちゃんと赤ちゃんがいるご家庭の方は、ハイハイをはじめたときはぜひ観察をしてみてください。
ほふく前進をしない犬もいる
全ての犬がほふく前進をするわけではなく、大型犬にはそのような行動はあまり見られません。どちらかといえば、小型犬や中型犬がほふく前進を見せてくれます。体が大きいとほふく前進ではなかなか前に進まないからという理由を考えれば、小型犬がよくほふく前進をすることに納得できるはずです。
「うちの子はほふく前進はしない」と思う飼い主さんは多いので、ほふく前進をしないからといって不安にならないようにしましょう。犬のほふく前進はひとつの個性と捉えてくださいね。
ほふく前進をする犬は病気?
「犬がほふく前進するのは何かの病気?」と心配になる飼い主さんもいます。ほふく前進自体にはとくに心配することはなく、普段のようすが元気であれば問題はありません。ただ、後ろ足を伸ばす行動が見られたときは膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)のおそれもあります。
膝蓋骨脱臼は、小型犬を中心にかかりやすい病気です。「おかしいな?」と思う点があれば注意深く観察を行ってみてください。
まとめ
愛犬がうれしそうにほふく前進をしてくれたら、思わずキュンとしちゃいますよね。「うれしい!」と興奮している姿がたまたまほふく前進になった、という心理なので心配せずに見守りましょう。