犬に靴を履かせる『メリット』
1.肉球を保護することができる
お散歩のとき、犬に靴を履かせることで、肉球を保護することができます。お散歩をしていて、意外なものが落ちていたことはありませんか?よく落ちているけど、危険なもの、というのもありますよね。
火種がついたままのタバコ・人間が吐き捨てた唾液・後始末をされていない犬や猫や野生動物の糞尿・粉々になったガラスの破片・錆びた釘。もし、これらのものを愛犬が踏んでしまったら…と考えるだけで、とっても恐ろしいです。
2.傷口の保護と感染症の予防
もし、手足や肉球にケガを負ってしまったとき、ガーゼや包帯などで傷口を保護するかと思います。しかし、そのままお散歩や外へ出かけてしまっては、ガーゼや包帯が汚れてしまい、衛生的にも良くないですよね。
まだ傷が深い状態であるときは、ガーゼや包帯の上から、さらに靴を履かせることで厚みが増し、歩くときの傷みも軽減されるかと思います。また、汚れてしまうことを防止することができ、感染症にかかるリスクも減らすことができます。
3.滑り止めになる
フローリングなどの滑りやすい場所では、滑り止め付きの靴を履かせることで、転倒や怪我を予防することができます。以前、老犬の介護をしていたときのことです。若いワンちゃんたちは問題なく歩いていたのですが、うちの愛犬が少し手足に不自由のある老犬だったためか、病院の待合室の床でツルツルと滑り、歩きにくそうでした。治療のため、定期的に通う必要があり、靴を履かせて行くことで、転倒や怪我を予防していました。このようなケースもあります。
4.災害時の避難のときに役立つ
災害時、地面にはたくさんの瓦礫が散乱しているかもしれません。震災が起きたとき、ニュース番組でよく拝見しましたが、その上を人間が靴を履いて歩くことだって困難なほどです。
そのような場所を素足である愛犬を歩かせることなんてできません。裂傷などの大怪我を負ってしまうかもしれません。普段、靴を履く機会はほとんどありませんが、私は災害時の避難のときのために、愛犬たちの靴を常備しています。
犬に靴を履かせる『デメリット』
1.情報が得られなくなる
犬は、肉球や手足の裏を使って、情報を得ながら歩きます。もし、靴を履かせることで、その情報が途絶えてしまったらどうなるでしょう。思わぬ怪我や事故を招いてしまうかもしれません。
2.爪で踏ん張ることができなくなる
急な斜面を歩かなければならないとき、滑りやすい場所を歩かなければならないとき、犬は爪にグッと力を入れ、踏ん張ることでとどまることができます。
靴を履かせてしまうと、爪で踏ん張ることができなくなり、急な斜面から滑り落ちてしまうかもしれません。犬が急な斜面をスイスイと登っていくのは、爪を使うことができるからなんです。
3.体温が上昇する・熱中症のリスクが高まる
犬は人間のように汗をかくことができません。靴を履かせることで体温が上昇し、よく晴れたお天気の良い日であれば、冬にだって熱中症になってしまう可能性があります。夏に靴を履かせることは、もっとリ熱中症のリスクを高めてしまうでしょう。
お散歩や運動などで、どうしても靴を履かせなければならないことがあれば、休憩をとり、休憩中は靴を脱がせてあげるようにすると良いです。
4.ストレスになる
犬が自ら「靴を履きたい」と言うことはないでしょう。“〇〇〇だから”という理由をつけて、私たち人間が履かせたがっているだけなのかもしれません。もちろん、靴を履いた方が確実に良い場面があります。しかし、犬にとって履く費用のない靴を、無理やり履かせてしまっては、ストレスを与えるだけです。
まとめ
愛犬のために、ひとつ靴を持っておくと、いつ訪れるかもわからない緊急時、きっと役に立つと思います。
しかし、その緊急時、いきなり靴を履かせようとしても嫌がり、履けたとしても、上手く歩くことができないと思います。ですから、普段から靴を履く練習をし、慣れておくことが必要なのではないでしょうか。犬に靴を履かせることのメリットとデメリットを知り、必要に応じて履かせてあげてくださいね。