犬が人のことを追いかけるのはなぜ?
1.大好きだからつい追ってしまう
犬は甘えたな性格をしている子が多いので、大好きな人とは一緒にいたい。そう思って追いかけることがよくあります。例えば、愛犬と信頼関係や上下関係をちゃんと築けている場合、散歩をしているときに飼い主の顔を見ながらついて行くように歩きます。飼い主をリーダーだと認めることで、常に一緒に居たいと思いながら追いかけるように歩いているのでしょうね。
また、犬は大好きな人の行動を気にすることが多かったりもします。ですので、飼い主が移動する姿を見ると「あれ?どこかに行くのかな?」「もしかしてオヤツをくれるのかな?」と、飼い主の行動が気になって、ついつい追いかけてしまうことがあるそうですよ。
2.グループ行動の習性で追いかける
犬が人を追いかけるときは、犬の習性が関係していることがあるといわれています。犬は大昔からグループ行動をしながら生きてきたので、基本的に仲間と一緒に居ようとする習性があるのです。その結果、仲間である家族や飼い主がどこかに行こうとしたときに「はっ!僕も一緒について行かないと!」と感じ、後を追いかけることがあるみたいですよ。
3.本能的についつい追ってしまう
犬が人を追いかけてしまうときは、別の習性『狩り』も関係している場合があるそうです。犬の祖先であるオオカミの時代から狩りをしながら生活していた犬は、当時の名残として現在の犬たちにも少なからず『狩猟本能』が受け継がれています。特に狩猟犬や牧羊犬として知られている犬種(テリア系、ハウンド系、柴犬などの日本犬など)は、狩猟本能が他の犬種よりも強く、走っている人を見るとつい狩猟本能を刺激されて、追いかけてしまうことがあるみたいですよ。
狩猟本能が理由となって追いかけているといっても本当に狩りをするのではなく、人が走っている姿を見てつい追いかけてしまうだけ、という場合がほとんどです。しかし、中には追いかけている最中に犬が興奮してしまって攻撃的になるケースもあります。ですので、犬が追いかけてきたときは早めに逃げるのを止めて立ち止まるか、犬が来られない場所に避難して本能を目覚めさせないようにすることをおススメします。
4.遊びと勘違いしている
人が走って逃げると犬は楽しそうに追いかけてくる、という話は有名ですよね。これも、狩猟本能が大きく関係していたりするのですが、同時に『犬が遊びだと勘違いしている』ことが原因となっている場合も多いそうです。特に子供が犬から逃げるときは、「わぁ~!追って来ないで~!」と叫びながら一生懸命走って逃げることが多く、その姿を見て犬は「楽しそうにしている」「遊んでくれている」と勘違いしてさらに追いかけることがあります。
犬が遊びと勘違いして人を追いかけるときは、じゃれているだけなのでそれほど問題ないと思いますが、先ほどもお伝えしたように中には本能を刺激されてつい噛んでしまう犬がいるのも事実といえます。最悪の場合トラブルになってしまうこともあるので、愛犬が周りの人をむやみに追いかけることがないよう、飼い主がちゃんとしつけをすることが大切といえますね。
5.寂しさ・不安を感じて追いかける
ふだんの生活で犬が飼い主を常に追いかける場合は、寂しさや不安が原因となっている可能性もありますよ。飼い主と常に一緒に居ることに慣れていると、愛犬は飼い主への依存心が強くなってしまいます。その結果、飼い主がどこかに移動しようとすると寂しさや不安を感じて「独りにしないで」と、後を追いかけることが多くなるそうです。
また、飼い主への依存が強くなりすぎると『分離不安症』という病気になることがあります。分離不安症は簡単にご説明すると、依存している人(飼い主)と少しでも離れると、不安や寂しさを感じ様々な症状を引き起こしてしまう病気です。酷いときは、犬がパニック状態になったり自傷行為をしたりすることもあり、完治させるのにとても時間がかかる病気として知られています。
常に後ろをついてくる愛犬の姿は想像しただけでも愛らしく思えますが、依存させすぎると愛犬に様々な悪影響を与えてしまいますので、適度な距離感を保つことが大切といえるのではないでしょうか。もし、愛犬が常に後をつけてくる。そういった愛犬の行動に心当たりがある場合は、依存心を和らげるために、毎日数十分一緒に居ない時間をつくることをおススメします。
まとめ
犬が人を追いかけるのには『本能』『じゃれている』『好きだからつい追いかけてしまう』『寂しさや不安を感じて追いかける』といった様々な理由があるようですね。家族を追いかける姿を見て、微笑ましく感じる人はたくさんいると思いますが、とっさに追いかけて道路に飛び出した結果、交通事故にあってしまった!というケースも少なくありません。
ですので、愛犬が急に人や動物を追いかけようとしたときでもすぐに止められるように、外では常にリードを着けるようにしてくださいね。また、「待て」などのしつけもできるようにしておくことをおススメします。