どうして?ケージで暴れてしまう理由
ケージに慣れていない
最も多い理由は、ケージに慣れていないことです。ケージに慣らすためには、扉を開けたままの状態から少しずつ時間をかけていくことが大切ですが、まだケージに慣れていないのにいきなりケージに入れて扉を閉めてしまうと、犬は「閉じ込められた!」と思ってパニックを起こしてしまいます。私たちも、知らない部屋にいきなり閉じ込められたらパニックになって、脱出しようとしますよね。それと同じです。
ストレスがたまっている
ケージの中は狭く、犬が思ったように身体を動かすことはできません。犬は野生の頃の穴蔵暮らしをしていた記憶から、狭いところで寝ることに安心感を覚えます。そのため、疲れていたり、眠かったりすれば、ケージは最高に居心地が良い寝場所になりますが、運動不足でストレスがたまっている場合には、逆にストレスを助長してしまうことになります。「もっと走り回りたい!もっと遊びたい!」と訴えて暴れてしまうのです。
罰としてケージに入れたことがある
また、意外と多いのが罰としてケージを使ったことがあるケースです。犬が言うことを聞かなかったり、イタズラをしたりしたときに、「この中に入ってなさい!」とお仕置き部屋がわりにケージを使っていませんか?
犬は、嫌だったこととそれが起こった場所を関連付けて記憶する生き物です。お仕置きとしてケージを使ってしまうと、「ケージ=嫌なことが起こる場所」と認識してしまい、ケージに入ることそのものを嫌がるようになってしまうのです。
ケージの中の犬を落ち着かせる方法
では、ケージで暴れる犬を落ち着かせるには、どうすればいいのでしょう?
無視
ケージの中で暴れるのは、犬の「ここから出して!」という要求行動の1つです。要求行動をやめさせる基本は、要求を無視すること。暴れているからといって飼い主さんが騒いだり、「何?」や「静かにしなさい!」などと声がけをしたりしてしまうと、暴れることで一定の効果があると認識してしまいます。無視を続けて、暴れるのは無駄なことなのだと気づかせることが大切です。
「オスワリ」とおやつ
犬のさまざまな問題行動の解決のカギを握る魔法の言葉が「オスワリ」です。暴れているときには「オスワリ」の指示をして、犬が指示に従ってオスワリをしたときには、おやつをあげて褒めてあげましょう。これを繰り返すと、ケージの中はおやつがもらえる楽しい場所と思ってもらえるはずです。
ただし、何も指示を出さずにおやつだけを与えてしまうと、「暴れればおやつをもらえる」と勘違いして問題行動を助長してしまいますから、「オスワリ」の指示でいったん区切りをつけることがとても大切ですよ。
とにかくゆっくり慣らすこと
犬がケージの中で暴れてしまう理由でも紹介しましたが、犬をケージでおとなしく過ごせるようにするには、ゆっくり時間をかけてケージに慣らしてあげることが一番です。まずはケージの周りにおやつをまき、だんだんとおやつでケージの中へ誘導して、ケージの中にいる時間をだんだんと長くします。初めは扉を開けたままで、慣れてきたなと思ったら閉めてみましょう。そのときも、閉めている時間は短くからスタートするのが大切です。何事もファーストコンタクトが重要ですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ケージで大人しく過ごせるようになると、来客時や外出時など、いろいろなシーンで役に立つこと間違いなしです。