犬はひとりぼっちが苦手な生き物
そもそも、犬はどうしてお留守番が苦手なのでしょうか？その理由は、犬が野生で暮らしていた頃にまでさかのぼります。犬はもともと、集団で狩りに挑んでは、大きな獲物を狩って仲間同士で分け合って食べていました。すなわち、集団生活で暮らしていました。そのため、犬は集団の中に身を置くことで安心感を得る動物なのです。
人間に飼育されるようになってからも、犬は飼い主家族を群れの仲間としてとらえてきました。犬がお留守番を苦手と感じるのは、「群れ」から離れてひとりぼっちになることに、本能的に不安と危険を感じているからなのです。
お留守番上手の秘訣
かわいい愛犬にはなるべく寂しい思いはさせたくないものですが、社会生活を送っている以上、時間の長短はあれど、愛犬にいっさいお留守番をさせないというのはなかなか難しいですよね。であれば、せめて、愛犬がお留守番に抱いている苦手意識を減らしてあげましょう。
出かけるときには声かけをしない
愛犬を置いて出かけるとき、「いってきます」「お留守番よろしくね」と声をかけてしまっていませんか？愛犬を家族と思っているからこそ、声をかけたくなるのが人情なのですが、そこはグッと我慢しましょう。お出かけのたびに声をかけてしまうと、わんこは「いってきます＝お留守番の合図」と捉えてしまい、「これからひとりぼっちの時間が始まるんだ」と不安を駆り立ててしまうことになります。可哀想な気もしますが、出かけるときには愛犬の目を盗み、何でもないようなふうを装って出かけましょう。
ひとり遊びできるおもちゃを与える
わんこはお留守番中は主に寝ていることがほとんどと思われますが、少しでも手持ち無沙汰な時間を減らすために、愛犬がひとりでも楽しむことのできるアイテムを与えていくのがオススメです。たとえば、食べごたえのあるおやつ（ただし、喉に詰まる危険や歯が折れてしまう危険がある硬すぎるおやつは注意しましょう）や、おやつを詰めて遊ぶ知育おもちゃなどはわんこの食いつきもよく、長く遊ぶことができます。
お留守番前にたくさん遊ぶ
そして、最も効果的で最もオススメしたいのが、お留守番させる前にたくさん遊んであげることです。遊んであげることでわんこの心の満足度も高くなりますし、何より、身体が疲れることでお留守番中にたくさん寝ることができます。寂しいお留守番時間も、寝て過ごしてしまえばあっという間ですよね。朝はバタバタしてなかなか遊んであげる時間がとれないかもしれませんが、10分か15分でも良いのです。愛犬のために少しだけ早起きしてみませんか？
分離不安症に注意
最初にご紹介したとおり、どんなわんこでもお留守番は苦手なものです。ですが、その苦手さも度を超えてしまうと、分離不安症という病気の可能性が考えられます。分離不安症は、飼い主さんと愛犬の距離が近すぎるために、ひとりぼっちになることで極端な不安を抱いてしまう状態をいいます。無駄吠えやトイレの粗相、破壊行動などの問題行動が現れたり、下痢や嘔吐などの心身症状が現れる場合もあります。もし心当たりがある場合には、動物病院を受診することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか？かわいい愛犬とはできるだけ一緒にいてあげたいものですが、どうしてもお留守番させなければいけないときには、寂しくないようにいろいろな工夫をしてあげたいですね。
