今回は「犬の座り方と心理」についてです。「座り方」とは詳しく言うと「ワンちゃんが飼い主さんに対して、どこに座っているのか」ということがテーマです。
ワンちゃんが飼い主さんのどこに座っているのかによって、ワンちゃんのその時の心理状態が違うと言われています。今回は犬が飼い主さんにくっついて座っている時、離れて座っている時、飼い主さんの後ろで座っている時の3つの座り方の心理状態をそれぞれご紹介しています。
飼い主さんにくっついて座る時
飼い主さんが座っているところに来て体をくっつけて座る場合、
- 安心したい
- 甘えたい
- 飼い主さんが大好き
- 寒いので暖を取りたい
といった心理状態であることが多いです。
安心したい
もともと犬は群れで生きる動物なので、くつろぐ時や眠る時にお互いの体をくっつける習性があります。こうすることで安心感を得たり、外敵から身を守り合おうとしているのです。
甘えたい、飼い主さんが大好き
甘えん坊の子や子犬は特に飼い主さんにくっついていたい子が多いです。そして、人間同士と一緒でくっつくということは「大好き」のサインでもあります。大好きな飼い主さんのそばにいると安心ですし、中にはかまってくれるのを待っていることもありますね。
寒いなぁ
一方、寒さを感じている時にも飼い主さんにくっついて座ることもあります。飼い主さんと密着することで暖を取ろうとしているのです。どちらにしても飼い主さんのことが好きなことに違いはありませんのでご容赦を…(笑)
ワンちゃんが飼い主さんにくっついて震えている場合にはブランケットを用意してあげたり、室温を調節してあげましょう。
離れて座る時
飼い主さんから離れてひとりで座っている場合、
- 構われずにひとりでゆっくりしたい
- 安心している
- お気に入りの場所に居たい
- 外の何かが気になっている
- 飼い主さんの様子を伺っている
以上のような心理状態にあることが多いです。離れて座っている時、ワンちゃんがどこを見ているのかによって心理状態が変わってくるようです。
アレが気になるなぁ
ワンちゃんがお外や天井などどこかを見て座っている場合は、何かが気になって集中している状態であると考えられます。
飼い主さんが気になるなぁ
一方、飼い主さんを見て離れて座っている場合は、飼い主さんの様子を伺っていることが多いです。離れて座りながらもこちらを見ている時は、
- 直前に飼い主さんに叱られた子
- 家に来たばかりの子
- 臆病な子
- シャイな子
- 気を遣う性格の子
などに多く見られます。
叱った後は「飼い主さん怒ってるかな…?」と様子を伺っていたり、家に来たばかりの子は「この人はどんな人なんだろう?」「優しくしてくれる人かな?」などと、飼い主さんのことを観察している場合があります。
繊細な性格の子や、気を遣う性格の子に多く見られますが、シュンとした気持ちが立ち直ったり、飼い主さんやご家族と打ち解けるとくっついて座るようになる子もいます。
ひとりでも安心だよ
犬はその場が安心であると確認するとひとりで座っている時間が長いこともあります。特に自立心の高い子は、ひとりで静かに座っていることが多いです。
フッと離れて座ってしまうのは少しサミシイですが、ワンちゃんは「ここは安全だからひとりでも大丈夫」と安心している証拠でもあります。そして飼い主さんのことも「離れていても、ちゃんと好きでいてくれる人」と信頼している証拠でもあります。
飼い主さんの後ろで座っている場合
飼い主さんの前や隣だけでなく、後ろ(背中面)の見えない位置に座ることがあります。その場合、
- 飼い主さんを守りたい
- 自分の背後も守ってほしい
- 飼い主さんを信頼している
以上のような心理状態であることが考えられます。
最高に信頼してるよ!
先ほど「犬は群れでくっついて座る習性がある」と書きましたが、その際にはお互いの背中やお尻をくっつけ合って、背後を守り合うようにして座ったり眠ったりする習性があります。
自分の背後は犬にとって死角であるため、お互いを外敵から守り合うために背中やお尻を向けて座ったり眠ったりするのです。これは飼い主さんを守りたいと思うと同時に「オレの背中は預けたぜ!」と、飼い主さんをとても信頼している証拠でもあります。
人間同士で好きな人や信頼できる人と座る時には、向かい合ったり横並びになったりしますよね。しかし、飼い主さんの後ろで犬が自分の背中を預けて座るのは、犬にとって「最高に信頼してるよ」のサインなのです。
まとめ
今回は「犬の座り方でわかる心理7選」をご紹介しました。
ワンちゃんがひとりで離れて座っていることが多いと「私のこと好きじゃないのかな…」と思ってしまいがちですが、実は離れて座ることも「信頼している」という心理の表われです。
自立心の高い子は特に、ひとりで静かにしていることを好む子も多くいますが、これも飼い主さんやおうちの中の安全を信頼しているがゆえなのです。
しかし、離れて座っている時に飼い主さんを見つめている場合には、ワンちゃんが繊細な性格であったり、あなたに何かしてほしいことや言いたいことがあるのかもしれません。
直前に叱った場合にはシュンとしてしまっている可能性もありますし、家に来たばかりの子は「この人はどんな人なんだろう?」「優しくしてくれる人かな?」と観察している場合もありますので、その子の性格や事前の出来事について思い当たることはないか考えてみましょう。
そして、犬にとって後ろに座ることは「最高の信頼関係」の証です。飼い主さんにとっては隣にいてくれた方が嬉しいのかもしれませんが、ワンちゃんが後ろに座っている場合にはぜひ飼い主さんも安心して背中を預けていてくださいね♪