犬が散歩から帰りたがらない理由
散歩が大好きだという犬はとても多いと思います。犬が散歩から帰りたがらない理由は単純に「散歩が楽しいから」「もっと外にいたいから」ということがほとんどだと思います。人間と違って犬には家の中で楽しめるものがあまりありません。
人間のようにテレビやDVD、ラジオなどを楽しむこともありませんし、本を読んだり裁縫をしたり庭いじりをしたりと趣味を持つこともないでしょう。それは動物として当たり前のことではありますがやはり退屈であることに違いはありません。
現代の犬は“失業中状態”
本来犬は人間とともに出かけて狩りや護衛などの仕事をしていました。そこには適度な緊張感や使命感があり、動物の本能が発揮される喜び・楽しさがありました。現代の犬のほとんどはそうした仕事を持っていません。適切な仕事が与えられず留守番が多い日本の犬は“失業中状態”と言われることもあります。
犬にとって散歩は癒やしの時間
そんな犬にとって大きな楽しみとなるのがやはり散歩です。外にはさまざまな人や犬・猫・鳥・虫などがおり、室内では感じられない自然の風やにおい、音などの刺激が存在します。それを感じることは犬にとってとても楽しく、運動による体力発散だけでなく精神的に満たされるのです。そうしたことからさまざまな刺激を受けることができる散歩を好み、帰りたがらないという気持ちも理解できるのではないでしょうか。
対処法①排泄のためだけの散歩にしない
犬は散歩であらゆる刺激を受けて肉体的にも精神的にも満たされます。散歩が足りないと運動不足になるだけでなく、精神的な刺激が足りず家の中でいたずらをしたり吠えたりと問題行動が増える原因になるとされています。
散歩から帰りたがらない犬に悩んでいる家庭の中には、トイレが排泄の時間として位置づけられ、自然と“公園でトイレをしたら帰る”“ウンチが終わったら帰る”という流れになってしまっていることが多く見られます。
散歩=排泄の時間としてしまっていると、公園で一緒に遊んだり歩きながらコミュニケーションを取ったりということも少なくなりがちで犬は物足りなさを感じて「もっと外にいたい」と感じてしまいます。散歩は飼い主と犬の大切なコミュニケーションの時間。軽く走ったり、ボールで遊んだり、植物や動物を見ながら話しかけたりしてしっかりと満足させてあげることが大切です。
また、公園を出ることを嫌がる場合には、公園と家の間の道でも話しかけたり歩くスピードに変化をつけたり歩く道を変えたりしてコミュニケーションを豊富に取っていくと改善されることが多くあります。
対処法②散歩後に犬にとって楽しい習慣をつくる
散歩をとても楽しみにしていて家に魅力を感じられていない場合は「家に帰るといいことが起こる」と思わせるということもひとつの手です。家に帰ること、家に入ることを拒む犬の場合は、家の敷地内や玄関に入ったらおやつをあげるなどという方法も効果的。ただし、これはできるだけ一時的な対応に留めるようにしましょう。
玄関でおやつをもらうことに執着するようになると今度は散歩からすぐに帰りたがるようになるなど逆のトラブルを招くこともあるので、あくまで散歩から帰りたがらず本当に困っているときだけの一時的な措置として行うようにしましょう。家は家の楽しみがあるということを犬に感じてもらうために、家の中でもたくさんあげるなど日頃からコミュニケーションをたっぷり取るようにしてくださいね。
<まとめ>犬が散歩から帰りたがらないときは
散歩が大好きで帰りたがらないというのは犬としてとても健全だと思いますし、その気持ちは理解できますよね。それでも飼い主さんは仕事や家事、育児と毎日忙しく過ごしていると思いますので、いつまでも付き合ってあげるわけにはいきません。家の中で遊んだりおやつをあげるなどして家には家の楽しみをつくり、その上で散歩を排泄の時間だけにせず犬が満足できる散歩をさせてあげられるようにしましょう。