1.緊張している
緊張や恐怖で身体がこわばっているときに、片方の前足を上げる仕草をすることがあります。これは、わんこが自分や相手の心を落ち着かせようとするときに見せるカーミングシグナルの一種です。「落ち着こう、落ち着こう」と必死に自分に言い聞かせている最中かもしれませんから、「どうしたの?!」と慌てて駆け寄ったりせずに見守ってあげるのがいいかもしれませんね。
2.かまってほしい
わんこが片方の前足を上げて、「ねえねえ」とアピールしてきたことはありませんか?わんこが前足で飼い主さんや他のわんこをタッチする行為は「パピーリフト」と呼ばれます。その名のとおり、これは子犬のころの名残りで、赤ちゃん犬がお母さんにお乳をねだるときの仕草だと言われています。人間でいうところの、「かまってよ〜、ツンツン」という感じでしょうか。
また、身体に触るでもなく片方の前足をただ上げて、飼い主さんにアピールしてきているときは、おねだりの場合もあります。これは「オテ」を習得しているわんこによく見られる行動で、「上手にオテしてるんだから、ごほうびちょうだい!」と訴えかけている要求行動です。
3.獲物を見つけた合図
気になるものや獲物を見つけたとき、その方向に向かってピタッと立ち止まって片方の前足を上げ、じっとその姿勢を保つことがあります。これは「ポインティングポーズ」と呼ばれ、わんこが狩猟で活躍していたころに使われていたポーズです。もちろん、もともとは人間が仕込んだポーズでしたが、狩猟犬をもととする一部の犬種では、しつけていなくても勝手にこのポーズをとることがあります。ポインターはその代表格です。
4.地面が熱い・冷たい
お散歩中など、片方の足を代わる代わる上げている場合には、地面が熱かったり冷たかったりして、それに耐えている可能性があります。真夏のアスファルトの上や、真冬に雪の中で遊んでいるときなどによく見られる仕草です。熱々のアスファルトは火傷の可能性がありますし、雪の中に長くいるとしもやけになってしまう恐れもありますから、わんこがこのポーズを取りはじめたら、一度抱っこして別のところに移してあげましょう。
5.怪我
もちろん、怪我が原因で片足を上げていることもあります。トゲが刺さっているだけの軽微な怪我の場合もあれば、骨折や膝蓋骨脱臼などの骨や関節の異常が疑われることもありますので、触ろうとすると嫌がったり怒ったりするなどの様子が見られたら、動物病院の受診をオススメします。
6.足がつっている
また、怪我までは至らなくても、長時間同じ姿勢でいたために足がしびれていたり、足がつってしまっていたりなどして、片足を上げている場合もあります。ただし、怪我とは異なり、これらの場合には長くても数時間様子を見れば治ってしまいます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?わんこが片足を上げているポーズは、怪我を疑ってしまうと心配でどうしようもないですが、明らかにそうでない場合には愛らしい姿ですよね。わんこの仕草や行動のさまざまな理由を理解することで、愛犬についての理解もよりいっそう深まります。