犬はなぜ部屋の中をウロウロするの?
元気だった愛犬が急に落ち着きがなく、室内をウロウロとし始めたらどうですか?すぐに治まるようであれば、あまり気にとめることもないかもしれませんが、じつはあまり良い意味を持たないことが多いです。
犬が室内のウロウロするのはストレスを感じていたり、分離不安症、また高齢による認知症なども考えられます。
年齢も若く元気な成犬が一時的に自分のおもちゃを探すためにウロウロしたり、なにかの匂いが気になってクンクンしながらウロウロする分には心配ありませんが、ウロウロと歩き回る頻度が高い時は要注意です。
犬が部屋の中をウロウロする心理
ストレスを感じている
言葉が伝わらない犬のストレスを感じ取るのはなかなか難しいですよね。犬は人間が思っている以上に繊細でストレスを受けやすい生き物です。下痢や嘔吐などハッキリと分かりやすい症状もありますが、じつは部屋の中をウロウロと歩き回るのもストレスを感じている時にでる行動です。
精神的に不安定になっているので、きちんとストレス解消をしてあげないと精神疾患になってしまう恐れもあります。犬のストレスサインはウロウロする以外にもいくつかあります。
- あくびをする
- 体を舐めたり掻いたりする
- 体をブルブル振る
- 抜け毛やフケが増える
部屋の中をウロウロする時期に、これらの行動が一緒に出ていないか合わせてチェックしてみましょう。
犬が感じやすいストレス
犬が感じやすいストレスは、引越しなど住んでいるお家の環境が変わること、運動不足や運動のさせすぎ、家族の不仲や長時間のお留守番です。寂しさや不安、緊張などを感じている心理なので愛犬が安心できる環境を整えてあげてください。
分離不安症
犬の分離不安症という病気をご存知ですか?大好きな飼い主さんと離れると、寂しさや不安のあまり問題行動を起す心の病です。この病気の症状のひとつに部屋の中をウロウロするという行動があります。
犬は群れで生活をする生き物なので、基本的に一人でいることは得意ではないですし、飼い主さんの事が大好きな犬はたくさんいるので、離れ離れを好む子はいないでしょう。しかし飼い主さんの日常生活に支障が出るほどの問題行動を起すようになってしまうと、分離不安症への対処法を考えなくてはいけません。
分離不安症の症状で部屋の中をウロウロするのは、基本的に飼い主さんの姿が見えない時やお留守番中になります。大体の犬はお留守番中は眠ってしまうのですが分離不安症の子はほとんど眠りません。この時の心理は飼い主さんと一緒に居れないことで不安でいっぱいです。
ウロウロする以外にも無駄吠えが多く、お留守番を飼い主さんが困るほど嫌がる、お留守番中に部屋を荒らすなど飼い主さんが手を焼いてしまうような症状が多くあります。
分離不安症の愛犬は甘やかしすぎず適度な距離を置き、しっかり運動させ、安心して休める環境を用意してあげましょう。飼い主さんにとってもつらい犬の分離不安症なので、獣医さんにしっかりと相談しアドバイスをもらうと心強いと思います。
認知症によるもの
犬も人間と同じく高齢になると認知症の症状が出ます。部屋の中をウロウロするのは人間の認知症で言うところの「徘徊」になります。認知症とは脳の認知機能が低下している状態なので、どんな心理で何を思いながらウロウロしているのかは、はかり知ることは出来ません。
認知機能が低下することで、昼と夜の感覚がずれ夜中にウロウロする高齢犬が多いようです。高齢犬の体にも生活リズムを整えてあげることはとても大切なので、昼夜逆転した生活が続かないように工夫が必要になってきます。
体内時計を戻すには、朝日を浴びながらのお散歩や日光浴をさせることがお勧めです。日差しを浴びることで脳に良い刺激を与えられます。また夜中に徘徊が長く続いてしまうと、飼い主さんも大変ですよね。あまりお昼寝の時間が長くならないよう、昼間におもちゃで遊んだり、頻繁に声をかけて眠りすぎないようにしてみて下さい。
まとめ
いつも元気で健康に問題のない犬でも、室内をウロウロするようになったら、上記に書いたことを少しでも気にかけてあげてください。おそらく問題のないウロウロ行動が一番多いとは思いますが、何日も毎日続く、何時間も続いている、と言う状態なら原因を探ってみましょう。