ワンちゃんが何の前触れもなく、突然走り出してビックリすることはありませんか?この突然の猛ダッシュは「犬っぱしり」と言われていますが、いきなり全速力で走りだすので「これはどんな気持ちの表われなんだろう?」と不思議に思いますよね。
犬が急に走り出すのは主に「気持ちを解放するため」で、その時の心理にはいくつかの種類があります。
心理①「モヤモヤ・イライラする~!」
犬は複数の心の欲求がある時に、その迷いや葛藤を払拭するためにダッシュしてしまうことがあります。
- 「ゴミ箱開けたいなぁ...でも怒られるんだよなぁ...」
- 「怖いなぁ...でもちょっと気になるなぁ」
といった葛藤でモヤモヤした気持ちが爆発した時に突然ダッシュしてしまうことがあります。ワンちゃんも実はいろいろ考えているのですね!
心理②「やっと解放されたー!」
爪切りやシャンプーなどの後に猛ダッシュしてしまう子も多いと思います。これはその場から逃げることと共に、我慢していたことがやっと終わったという解放感による猛ダッシュなのです。そして、ジッとして我慢していたストレスを発散させるためでもあります。
心理③「楽しすぎるー!!!」
犬はじゃれ合って遊ぶ時、猛ダッシュして相手の気を引いたり遊びに誘う習性があります。そのため、犬同士でじゃれ合っている途中で突然犬っぱしりをすることがあります。
また、普通に遊んでいたのに突然気が狂ったかのようにダッシュして走り回った時は、楽しい気持ちが最高潮になり興奮が爆発した状態です。その際に飼い主さんが笑ったり声をかけるなどのリアクションを取ると犬は更に嬉しくなり、かまって欲しさゆえに猛ダッシュをしばらく続けてしまうことがあります。
心理④「暇だなー!」
十分な運動ができていないと体力が有り余ってしまい、運動不足とそのストレスを解消しようとして猛ダッシュしてしまうことがあります。特に元気いっぱいの子犬や若い犬に多いです。
心理⑤「怖いよー!」
雷や掃除機の音、そして黒い帽子や傘など、ワンちゃんが今までに見たことのない物や大きな音などにビックリして、少々パニック気味になった時に猛ダッシュしてしまうことがあります。この時は耳が倒れていたり、シッポを足の間に丸め込んでいたり、低い姿勢で走るといった特徴があります。
犬っぱしり中の犬を落ち着かせるには?
犬っぱしり中のワンちゃんは、感情やストレスなどの心理が爆発して興奮状態にあります。通常犬っぱしりは突然始まって突然終わるのですが、飼い主さんが大きなリアクションをしてしまうとワンちゃんが更にヒートアップしてしまうことがあります。
感情の爆発である犬っぱしりを叱ってしまうのは、犬にとってのストレスのはけ口が無くなってしまいますので更にストレスになってしまうでしょう。しかし、犬っぱしりを「良いこと」として犬に認識させてしまうと、興奮状態で暴れてしまうことが癖付いてしまう恐れがあります。
ですので、ワンちゃんの犬っぱしりが始まった時に飼い主さんは冷静に見守るようにしましょう。また、犬っぱしりの際に「マテ」や「オスワリ」などの指示を出して落ち着かせるのも、ワンちゃんが自分の感情をコントロールする良い訓練になります。遊んでいる途中で犬っぱしりになった場合は、興奮状態が静まった後で遊びを再開しましょう。
まとめ
今回は犬が急に走り出す心理5つをご紹介しました。ワンちゃんの心の葛藤や感情の爆発で起こる犬っぱしりですが、その中には運動不足や恐怖などの表われでの猛ダッシュもあります。特に雨が続く季節はお散歩の時間も減ってしまうため運動不足になりやすくなりますので、室内での遊びを積極的に取り入れてあげましょう。
また、飼い主さんが犬っぱしりに大きなリアクションを取ってしまうと犬の興奮状態がエスカレートしてしまったり、興奮状態で暴れてしまうのが癖になってしまう恐れがあります。犬っぱしりが始まったら飼い主さんは冷静に見守ってあげるようにしましょう。