犬の心理①飼い主に遊んでもらいたい
犬が飼い主の元におもちゃを持ってくる最大の理由はやはり「遊んで欲しい」というアピールのためでしょう。特にソファや床に座ってくつろいでいるときなどにおもちゃを持ってくることが多いのは「今なら遊んでもらえそう」と犬が飼い主の様子を見てタイミングをうかがっていると考えられます。遊んで欲しいという気持ちからおもちゃを持ってくる場合には、ボールや引っ張りっこができるロープなど“飼い主と一緒に”遊ぶことができるおもちゃを選ぶ傾向にあります。
また、おもちゃで遊んで欲しいというだけでなく「もっとかまって欲しい」「自分のことを見て欲しい」という気持ちからおもちゃを持ってくることも。ただそばに行ってもその気持ちが伝わらないと思ったときなどに「おもちゃを持って行った方がわかりやすいかも!」と犬が考えているのかもしれません。
犬の心理②飼い主への愛情表現
犬が飼い主におもちゃを持ってくる心理の中に、飼い主への愛情表現も考えられます。その犬が特に気に入っているおもちゃ、特にひとりで噛んだりして楽しむタイプのおもちゃを持ってきた場合には飼い主に対して「自分の大切なものをあなたにあげる」という気持ちのあらわれかもしれません。また、自分の好きなものを大好きな相手と「共有したい」という気持ちも含まれているでしょう。
このような心理でおもちゃを持ってくる場合には飼い主に押し付けたり、持って来て「遊んで」と要求吠えするなどのことはせずそっと置いて去ったりそのまま足元で寝たりする様子が見られるでしょう。
犬がおもちゃを持ってきたらどうすればいい?
愛犬がただおもちゃを持って来て膝の上に置いてくれたり、そのまま足元で寝たりするようであれば愛情表現の可能性が高いので「ありがとう」と撫でて気持ちを受け取ってあげましょう。
誘いに乗れば愛犬は喜ぶけれど…
おもちゃをぐいぐいと押し付けてきたり、持って来たおもちゃを手に取ろうとすると逃げたりする場合は本気で遊んで欲しいときだと思います。おもちゃを持って来たのに逃げるという行動は「追いかけて!」「一緒に遊ぼう!」という気持ちの表現ですから、それに乗ってあげると愛犬はとても喜ぶでしょう。構ってあげる時間や散歩時間が少ないときなどは積極的にその誘いに乗ってあげていいと思いますが、対応にはやや注意が必要です。
状況によって対応を変える必要がある
常に愛犬からの遊びの誘いに乗っていると「こちらが要求すればいつでも遊んでくれる」と勘違いしてしまい、次第に「遊んで」というおねだりから「遊べ!」という強要に変わってしまうことがあります。そうしたことから飼い主と愛犬の関係性が崩れてしまうことも少なくないので、状況により対応を変えることが必要です。
時には無視も必要
常に愛犬の要求に応じるのではなく、他のことをしているときはその要求を無視するようにし「いつでも思い通りにはいかない」ということを教える必要があります。そうしたときは家事や仕事を終わらせてから、飼い主から誘って遊びを始めるなどすると愛犬に不満も残りにくく、いいコミュニケーションが取れるでしょう。
<まとめ>犬がおもちゃを持ってくることについて
犬が飼い主におもちゃを持ってくる心理は「遊んで欲しい」「もっと構って」「大好き」など飼い主に対する愛情によるものばかりだと考えられます。どうすれば飼い主にかまってもらえるか、気持ちを伝えられるかを考えての行動だと思うとかわいいものですよね。
しかしそんな犬の気持ちに常に応えていると、犬が自分の要求に従ってもらえるものだと勘違いをして関係性が悪くなってしまう可能性もあります。愛犬がおもちゃを持ってくるときの心理を考え、そのときの状況に応じて誘いに乗ったり、少し我慢させたりして飼い主がコントロールするように心掛けましょう。