犬の上目遣いに隠された心理
人間は目つきで怒りや喜び、悲しみなどの感情が非常に分かりやすいですが、犬の目にも表情が色々あって飼い主さんに対して感情を表現するひとつの方法になります。
犬が飼い主さんを上目遣いでジッと見つめるのは、何かに対して要求している心理が働いていることが非常に多くあります。また可愛い仕草ではあるものの、不安や緊張を伝えてきていることも。
フセをしていても、お座りしていても、立っていても、人間より低い位置に顔がある犬は自然と上目遣いになる事が多くありますよね。可愛い上目遣いに隠された心理を探ってみましょう。
犬が上目遣いで飼い主を見つめる心理3つ
要求したいことがる
犬は要求したいことがある時、飼い主さんをジッと上目遣いで見つめてきます。経験のある方も多いかと思いますが、飼い主さんが何かを食べている時や、キッチンで食事の準備をしている時に、健気にずーっと上目遣いで見つめながら待っていることはありませんか?「その美味しそうなものを少しください」と思っているかもしれません。
やはりご飯やおやつのおねだりで上目遣いで見つめてくる子は多くいるようです。その他、お散歩に行きたい時や一緒に遊んでほしい時なども上目遣いでアピールしてきます。我が家の愛犬の場合は「一緒に眠りたい」など甘えた心理の時も上目遣いで見つめてきます。
可愛い瞳で見つめられると、ついつい全ての要求に応えてあげたくなりますが、甘やかすのは禁物です。おやつのおねだりなどは無視して、正しい要求にだけ応えるようにしましょう。
不安や寂しさを感じている
とても可愛い犬の上目遣いですが、じつは何かに対して不安を感じた時や、寂しい時にも上目遣いになるのです。家庭内で大声を出すようなケンカがはじまったり、飼い主さんがストレスでイライラしている時など不安感から体が動かなくなり、目で追うように飼い主さんを見上げるので上目遣いになります。
また、あまり構ってもらえず寂しさを感じた時は、フセの状態で飼い主さんを見つめることが多くあります。眠るでもなく、ただフセをして力なく上目遣いで見つめてくる時は「構ってほしいな」「甘えたいな」などと思っているかもしれません。優しく声をかけてあげましょう。
緊張している
イタズラした愛犬を叱った時、上目遣いで見つめられたことはありませんか?これは叱られることによって、緊張している心理の現われです。反省しているような上目遣いに見えますが、反省しているわけではなく、緊張状態のなか飼い主さんの様子をしっかり観察しているのです。緊張状態のなかしつけで叱らなければいけなくても、犬の頭にはあまり入っていきませんので緊張を解いてあげ、しつけは後日に再チャレンジしましょう。
また緊張で上目遣いになるのはイタズラをして叱られている時だけではありません。初めて会う人に対しても強い緊張感を持つ犬がいます。初対面の人と、どう接してよいのか分からず緊張してしまうようです。無理に一気に仲良くなろうとせず、ゆっくりと近寄り、目は合わせることなく体の一部の匂いを嗅がせながら少しずつ緊張をほぐしてあげましょう。
体勢の違いによる上目遣いの心理
立っているとき
犬が立っている姿勢で上目遣いで見つめてくる時はちょっとした興奮状態にあります。要求していた何かが叶いそうな雰囲気を感じワクワクしている状態です。もうすぐお散歩だ!もうすぐご飯だ!と少し興奮気味なので、飼い主さんのちょっとした動きでひとつで一気にテンションもマックスになります。興奮しすぎないよう気をつけて接しましょう。
また警戒心の現われで立った姿勢で上目遣いになることもあります。危険が差し迫ってきた時にすぐに動き出せる状態を保っているようです。
フセをしているとき
上記でフセの状態で上目遣いで見つめてくる時は寂しさを感じている時と書きましたが、他の心理も少しあります。フセをしている場所や環境、その場にいる人に対して安心感や信頼感を持っているようです。基本的にはそれなりにリラックスできているのでしょう。
強く寂しさを感じている時はしっぽが下がっていることが多いので一緒にチェックしてみましょう。また初対面の人を上目遣いで見つめる時、体勢がフセの状態であれば緊張感は薄いと言えます。
まとめ
愛犬の上目遣いは日常的に良く見る可愛い表情のひとつだと思います。しかし不安や緊張などマイナスな心理状態も少なくないようですね。愛犬が上目遣いの時、体勢や表情などと合わせて辛い気持ちになっていなかチェックしていきましょう。