飼い主の匂いを嗅ぎたがる犬の心理
1.情報収集のため
自分のご主人様である飼い主がどこからか帰宅をしたとき、「自分の飼い主はどこにいたのか?」「外で何をしていたのか?」「危険なことはしていないか?」など、愛犬からすれば気になることがたくさんあります。それらの情報を少しでも得るために、飼い主の匂いを嗅いでいるのです。
犬の嗅覚は大変良いため、人間では到底感じられないような微細な匂いでも敏感に感じ取ります。もしかしたら、帰宅した飼い主の匂いを嗅ぐことで「他の犬と浮気をしていないか」を調査しているのかもしれませんね。
2.安心感を得ている
飼い主が大好きな犬にとって、飼い主の匂いというのは安心できる香りです。そのため、何か不安なことがあったときや、恐怖を感じたとき、動揺をしているときに、自分の心を落ち着けようと嗅ぎなれた飼い主の匂いを嗅いで、自分を落ち着けようとしているのかもしれませんね。
また、どこかへと出かけた飼い主の匂いを嗅ぎたがるのは、帰宅した飼い主はふだん通りの飼い主か?何か変化はないか?と安全確認をしているのです。匂いで様々な情報を得ている犬ならではの行動だと言えます。
3.信頼関係を再確認している
犬同士の挨拶は、お互いの匂いを嗅ぎ合うことで信頼関係を再確認するという流れとなります。この親しい間柄で行われる挨拶を飼い主としたいと思っているため、やたらと匂いを嗅ぐ場合もあります。この場合は、愛犬に自分の手を差し出してみましょう。犬にとっては手を差し出して匂いを嗅がせてくれる人は、自分に敵意がないということになります。
敵意がないどころか、愛犬を心の底から信頼しているというのを行動で示すためにも、ぜひ愛犬が匂いを嗅ぎたがるときは手を差し出すようにしましょう。
4.服従のサイン
犬が飼い主の匂いを嗅ぐ場合でも、特にお尻や股間の匂いを嗅ぎたがるのは服従の意味があります。犬同士の場合は、お尻をお互いに嗅ぎ合ったり、相手に匂いを嗅がせたりすることで自分を優位な立場にしようという心理が働くのです。
もし、愛犬がお尻周辺の匂いを頻繁に嗅ぎたがる場合は、飼い主であるあなたに服従をしますという気持ちを表現しているのかもしれません。
5.食べ物の匂いが残っている
飼い主の匂いを嗅ごうとしているのではなく、飼い主の手や口周りについている食べ物の匂いに反応している可能性もあります。この場合は、飼い主の手に付着している食べ物のカスや汁を舐めようとしてきます。特に食後の口周りは、しっかりと拭かないと愛犬が舐めにきてしまいます。
大切な愛犬だから、多少舐められたりしても全然平気と思っている方は要注意です。たとえヘッチャラだと気持ちでは思っていても、口の周りを舐められることで犬の口の中にいる常在菌が感染してしまい、思いがけない病気を発症してしまう可能性もあります。
食事をした後は、しっかりと口周りを拭くだけではなく、口周りを舐められそうになったら拒否をする、手などを舐められたらしっかりと洗い、常在菌が体内に入らないようにしっかりと予防をしておきましょう。
まとめ
犬が匂いを嗅いできたら「臭いのかな?」と心配になってしまう方もいるようですが、決してそれが原因ではありません。犬にとって飼い主の匂いはとても安心できる匂いです。その匂いを嗅ぐことで、飼い主との関係性を再確認しているのかもしれません。
ぜひ、愛犬が飼い主の匂いを嗅ぎたがるときは、そっと手を差し出して気持ちに応えてあげましょう。それだけで、距離感がぐっと近くなるかもしれませんよ。