犬はどうして靴をかじるのか?
人間からしてみれば、決して清潔な物とは言えない靴。毎日、洗える物でもないですし、季節の悪いときは靴底に泥だって残っているときもあります。そんな靴でもガジガジとかじるのが大好きな子もいますよね。時には玄関からリビングや寝室へ靴を持ち込んでしまうことすらあります。
愛犬が飼い主さんの靴をかじってしまうのには理由があります。飼い主さんのことが好きだから、噛み心地が良いから、寂しいからなど、かじっているときに様々な心理があるようです。でも、できればお気に入りの靴をかじるのは止めてほしいですよね。愛犬が靴をかじる心理を理解して、止めさせる方法を考えて見ましょう。
犬が靴をかじる心理
飼い主さんの匂いで安心している
私たちが身につけている衣類はもちろんですが、靴や靴下は特に私たちの匂いが強く残っています。犬は愛情深い生き物で飼い主さんのことを信頼し、大好きだと思ってくれている子がたくさんいます。そんな大好きな飼い主さんの匂いが強く残っている靴をかじったり、自分のそばに置いておいたりすることで安心しているようです。
お留守番中の犬であれば、徐々に寂しくなってきて「早く帰ってこないかなぁ」などと感じながら、寂しさを紛らわせるために、わざわざ強く匂いが残っている靴をついかじってしまい、ボロボロにさせてしまうのでしょう。
他のおもちゃのより噛み心地が良い
愛犬のおもちゃはご自宅に何個ありますか?数多く用意しているご家庭も多いと思いますが、それでも犬は靴の噛みを、ほかのおもちゃよりも気に入っているかもしれません。
初めて靴をかじったときは、飼い主さんの匂いがついていてかじったり、目の前にある物へのちょっとしたイタズラだったりしたとしても、その経験で「この噛み心地凄く良い!」と学習してしまったかも。愛犬にとって靴が大のお気に入りのおもちゃになってしまった可能性もあります。
犬が好む靴の噛み心地は、素材で言うと革靴が1番好きなようです。もちろん合皮ではなく、天然の革素材がお気に入りです。もともと狩りをして生の肉を食べていた野性の生き物である犬の野性本能を刺激してしまう、また高級な天然革は柔らかく噛み心地が良いようです。
ストレス
ストレスが溜まっている犬は、噛み癖がなかなか改善しません。特に飼い主の匂いが残っている靴への執着が強く、執拗に靴をボロボロになるまでかじってしまう子は、とても寂しい気持ちで日々を過ごしているかもしれません。
仕事で忙しく愛犬と遊ぶ時間も、一緒に過ごす時間も作れずにはいませんか?長い時間を確保できなくても、愛情の気持ちを伝えてあげることは短時間でもできます。まめに声をかけるようにしてましょう。
犬が靴をかじるときの対処法
靴を犬の届かない場所に置く
靴以外のかじられたくない物もそうですが、基本かじらて嫌なもの、また犬がかじって危険なものは犬が届かない場所を選んでおいておきましょう。靴であれば扉つきの下駄箱の中にしまっておくと安心ですね。
犬の嫌いな臭いをつける
ペットショップに行くと噛み癖防止スプレーと言う商品が販売されています。子犬のしつけを始めるときに購入される方が多いと思いますが、犬が嫌いな臭いを噛まれたくない物に吹きかける商品です。成分は犬の体に害のないもので作られているので安心。
ただ靴となると、まんがいちにも変色してしまうと残念なので、目立たない場所に少量スプレーして変色がないのを確認してからの使用をお勧めします。
噛み心地の良いおもちゃを与える
愛犬が靴の噛み心地を気に入ってしまい、おもちゃとしてかじっているときは、その靴よりも気に入ってくれそうなおもちゃを与えてみましょう。特に気に入っていつもかじっている靴はありますか?
革靴ばかりかじっている、スニーカーばかりかじっているなど特定の素材に執着して場合は、その素材を気に入っているかもしれません。今は犬用のおもちゃも多種多様で革製やラバー製など様々な素材の商品が販売されています。愛犬の好みを考慮して、靴よりお気に入りになるおもちゃを探してみましょう。
まとめ
愛犬が大好きな飼い主の匂いを求めて靴をかじっていると思うと、切ないような嬉しいような複雑な気持ちになります。寂しい思いをさせているのかな?と気になるご家庭では、「おはよう」や「おやすみ」などの挨拶はもちろん、「いいこだね」「大好きだよ」などと小まめに声をかけるようにしてあげましょう。