犬が撫でてほしいときにする仕草
犬たちは信頼している飼い主に触れてもらうことで安心し、リラックスをしています。子犬のころからスキンシップをよくしている場合、犬たちは不安なときに限らず様々な場面で「撫でてほしい」ことを表現してくるようになります。では、犬たちが撫でてほしいと思っているときはどんなときでしょう。
1.人の手に前足を乗せる
忙しい仕事が終わってソファや椅子で一服、としているときに犬が寄ってきて、指示もしていないのに「お手」のような仕草をすることがあります。前足でちょいちょいと人の手をひっかいてみたり、そっと乗せてくるだけだったり、あるいは乗せた前足にぐぐっと力を入れて握りこもうとしてみたり。乗せ方は様々ですが、これらはすべて「注目してほしい」という意図があるようです。
人間の子供もやりますよね。「ねえねえ、こっち見て」というあれのようなものだと思ってください。犬がこの仕草をする際も同様で、ちょっと注目してもらいたい、ちょっと甘えたい、ちょっとこっちを見てほしい、という状態です。犬側に「伝えたいこと」があることもあり、よく観察して要求が何なのか聞いてあげてください。
2.体を密着させようとする
ベッドやソファに飼い主がいると、いつの間にか犬がそばに来ていて体を押し付けられることがあります。背中や肩をこすりつけるように密着してくるときも、「触ってほしい、撫でてほしい」サインです。
前足を乗せる行為よりもっと「撫でてほしい」欲求が強い場合が多いのか、体をこすりつけたままの状態でお腹まで見せる子もいます。この場合は素直にいい子いい子と首回りやお腹をなでてあげると安心するようですし、安心しすぎてそのままの姿勢で寝てしまう子もいます。
3.人の膝などに顎を乗せる
飼い主の膝枕で安心する子もいます。ソファなどで飼い主がくつろぐその隣にやってきて、膝に顎を乗せる子は、飼い主のそばで安心しきっている状態です。積極的に撫でてほしいという仕草ではないのですが、撫でるより密着の安心感を得ることで満足している場合が多いようです。
しかし、体を寄せてきている、そばにいる、ということはやはり撫でてほしいという仕草と考えることもできますね。リラックスの邪魔をしないように撫でてあげてください。
4.人の手の下に頭を突っ込む
これは通称「鼻ドリル」と呼ばれるものです。上記の「撫でてほしいサイン」を見逃している場合、しかもどうしても撫でてほしいとき、犬たちは受動的ではありません。飼い主の手の下に自分の鼻を突っ込み、ぐりぐりぐりと無理やり飼い主の手のひらを頭に乗せようとしてみたり、鼻先でぐいっと飼い主の腕を持ち上げて上がった隙に自分の頭を滑り込ませたり、ざまざまな手段で「撫でられている」状況を作ろうとするのです。
これをされたときは「犬が相当焦がれている」と思って、時間の余裕があれば十分なスキンシップと遊びの時間を取ってあげてください。
撫でる=スキンシップ
犬を撫でてあげることは、スキンシップの一環となります。犬たちにとってスキンシップはお互いの信頼感を強くすることですが、飼い主にとっては愛犬の健康チェックをする手段でもあります。
ブラシをかけることで被毛や皮膚の様子がわかりますし、直接体を触ることで痛がるところやしこりの有無なども確認することができるでしょう。犬たちの要求のたびに満足するまで撫でてあげる必要はありませんが、一日数回のスキンシップは心身の健康にとってとても重要な役割があるのです。
まとめ
いかがでしょう。うちの犬たちは構われたがりなので、人が座っているとよく「鼻ドリル」をします。
犬たちの要求の仕草はかわいいものです。そのため「撫でてほしい!」と要求されたら全部応えてあげたくなってしまうのですが、いつでも要求に応えていると犬たちがわがままになってしまったり、分離不安を起こしたりする可能性もあるため加減も必要ですね。