犬はそっけない時なにを考えているのか
いつも遊びに誘ってきたり、甘えてくっついてくる愛犬。急にそっけない態度をとられると飼い主としては少し寂しい気持ちになりますよね。体調が悪いのかな?つまらないのかな?などネガティブなことを考えてしまいがちです。しかし、犬がそっけない時の心理は決して悪いことばかりではありません。
愛情表現のひとつであったり、リラックスできている状態でもありますので、飼い主さんと愛犬の信頼関係が出来上がっている証拠でもあります。もちろん体調不良などマイナスな心理も考えられ、犬がそっけない態度をとるときの理由は様々あります。
1.飼い主さんへの信頼の気持ち
何年か一緒に暮らしている愛犬が多く感じる心理だと思います。おそらく子犬の頃は、飼い主さんが家の中のどこに行くにも愛犬がくっついてきたと思いますが、一緒に暮らすことに慣れてくるとついて来ない時もありませんか?これは飼い主さんはどこに行っても自分の所に戻って来てくれると信頼しているからなんです。
我が家も以前は愛犬と一緒に過ごすことが多いリビングから私が出て行くと、必ずついてきて私が隣の部屋での用事が済むまで監視されていましたが、最近ではついてはくるものの、私が外出しないという確認ができると、さっさとリビングに戻って眠っています。最初はあまりの冷たい態度に驚きましたが、最近では安心してくれているんだなと思えるようになってきました。
また、特に触って欲しい、おやつがほしい等の要求があるわけでもないのに、何をするわけでもなく、飼い主さんのそばでフセをしてじっとしている時も、信頼関係が築けている証拠です。飼い主さんとしては、そばでじっとしているだけなので「どうしたの?」と思いがちな行動ですが、そっけない態度のように見えて愛犬は飼い主さんとの安心した暖かい時間を過ごせているのです。
2.リラックスしている
犬はリラックスしている時も、なんとなくそっけない態度に感じることがあります。多いのは顔はこちらに向けず、お尻や背中を飼い主さんの体にくっつけて、座ったりフセをしている状態です。
犬にとって背中やお尻は信頼できる相手にしか向けることはありません。野生時代に群れの仲間同士で、背中やお尻をくっつけ合い丸くなり眠り、外敵が来ていないかを確認していました。その名残があるため現在ペットとし飼われている犬も、信頼できる相手にしか背中やお尻を向けて休むことはないと言われています。
人間の感覚だと顔を向けてくれないので、そっぽを向かれているような感じがしますが、犬にとってはとてもリラックスできている状態と言えます。
3.何かに集中している
愛犬が窓の外の何かが気になって見ていたり、人間の耳には聞こえない小さな音が気になって集中している時など、愛犬の名前を呼んでも反応しないことがあるので、そっけなく感じることもあると思います。
そんな時もよくよく愛犬を観察してみると、名前を呼んだタイミングで耳の向きを飼い主さんの方へ向けたり、しっぽを少しだけ動かしたりとちゃんと反応していることが多くあります。飼い主さんのことを無視しているわけではありません。特に問題のある行動ではないので、集中しているものに対して思う存分楽しませてあげましょう。
4.眠たいとき
我が家の愛犬にとても多いそっけない時の心理です。眠たい、または寝ぼけている時はどんなに名前を呼んでもノーリアクションです。眠たい時は眠らせておけばよいのですが、これからご飯というタイミングで目の前にご飯を置いても、寝起きで寝ぼけているとしばらく反応してくれません。
子犬のころは、目の前にご飯やおやつがあるとすぐに目覚めて勢い良く食べていたので、始めの頃は寝ぼけていると分からず、ご飯に対してそっけなくなったのかと驚きました。成犬になって数年たち、家庭環境にもずいぶん慣れたせいか、寝ぼけている時は目は開いていても私のことも、ご飯のことも見えていないのだと思います。
まとめ
子犬から成犬になり、その後、何年も一緒に暮らしていると飼い主でも驚くような態度を見せることがありますよね。そっけない態度は、なんとなく寂しい気持ちにもなりますが、心理としては悪い意味はあまりないことが多いようです。
呼びかけに反応しないなどは、体調不良の可能性もゼロではないので、いつもと違う様子はないか日々しっかりと確認しましょう。