犬が叱られているときに取る行動
みなさんが犬を叱ったとき、犬はどのような態度を取りますか?
わかりやすく頭を下げて体を低くしわかりやすく反省の気持ちをあらわす犬もいれば、全く聞いていないような様子ではしゃぎまわるような犬もいます。
後者の場合、犬に叱っていることが伝わっていない場合もあるますが伝わっていてもあえてそのような行動を取る犬もいます。怒っている飼い主を笑わせたい、もう怒らないで欲しいという気持ちからわざとおどけて見せるような犬もいるのです。
犬が叱られたときの行動は犬それぞれで本当に異なるものです。犬はボディランゲージなど私たち人間とは違う形の表現で気持ちを示すため、時には気持ちを勘違いして読み取られることもあります。
叱っているときにあくびをしたり体を掻いたりしっぽを振ったりするのもその代表例。そのような様子を見せる犬に対して「本当に聞いてるの!?」と怒る飼い主もいますが、これらはカーミングシグナルといって自分の気持ちや相手を落ち着かせるために取る行動だと考えられています。
犬の気持ちをきちんと読み取ってあげられるよう、まずは犬の感情表現や意思表示の仕方を理解してあげるようにしましょう。
犬が叱られているときにしっぽを振る理由①不安・なだめ
犬が叱られているときにしっぽを水平またはやや下方でゆっくりと振っているときは不安を感じている気持ちのあらわれかもしれません。特になぜ怒られているかきちんと理解できていないときや疑問を感じているときなどには頭も尻尾も下げながら様子を伺うような態度を取るでしょう。上目遣いでしっぽをゆっくり左右に振っているときは、怒っている飼い主に対して不安や疑問を感じている場合があります。また、怒っている飼い主に「もうわかったから勘弁してよ~」となだめる気持ちで尻尾を振ることもあります。
犬が叱られているときにしっぽを振る理由②楽しい
人に構ってもらうことが大好きな子犬などに多いのですが、飼い主は叱っているつもりでもそれを遊んでもらっていると認識して喜んでしまうことがあります。このような場合は叱っているのに飛びついてきたり、尻尾を付け根から大きく振り回すような仕草が見られます。
飼い主の注目を集めるためにいたずらをするようなタイプは、叱られていることすら「こっちを見てくれた!」「話しかけてくれてる♪」と思うことがあります。そのようなポジティブなタイプやコミュニケーションを望んでいるタイプの犬にとっては叱ることよりも無視することの方が効果的な罰となることもあります。
叱っているときにうれしそうな表情で大きくしっぽを振り回しているようであれば、別の接し方や叱り方を考えた方がいいかもしれません。
犬が叱られているときの心理まとめ
言葉を持たない犬ですが、尻尾の動きを含めさまざまなボディランゲージでその感情や意思を示します。尻尾はうれしいときや楽しいときだけに振るものではなく、叱られたことに対する反省の気持ちや不安をあらわすこともあります。犬のボディランゲージの中でも尻尾の動きは比較的わかりやすいと思います。
尻尾の高さや振り方、そのときの表情などとあわせて観察することで犬がどのような感情でしっぽを振っているか理解できるようになると思います。日頃から犬の表情や体の動かし方などをじっくり観察して気持ちを読み取り、上手にコミュニケーションができるようになるとより犬との関係性も深まっていくことでしょう。