寝る前にクルクル回るという行為は、犬の祖先が関係していた
犬の祖先がしてきた生活の名残
愛犬が寝る前になると、布団の上でクルクル回ったり、一心不乱に布団を掘ったりすることってありませんか?私たち人間には意味の分からない行動に見えますが、犬にとってちゃんと意味のある行動なのです。
犬が寝床でクルクル回るという行動を調べてみると、何と!犬の祖先であるオオカミの生活に関係していることがわかったのです。というわけで、意味を知るためにはまずオオカミの生活に触れさせていただきます。
寝床に危険なものがないか確認
犬の祖先として知られているオオカミは、ご存じの通りグループで狩りをしながら生きていました。基本的にオオカミは狩る側の生き物ですが、ときには大きな動物や自分よりも小さな毒ヘビや生き物に襲われることももちろんあったようです。そんな危険な日々を送るオオカミたちは、少しでも安全に寝られるように寝る前に工夫をしていたそうですよ。
そうです、現在の犬が時々している『寝る前にクルクルする』という行為です。オオカミが寝床で横になりながら無防備の体勢になっているときに、毒ヘビなどに襲われてしまうと、反撃をする間もなく命を落としてしまう危険があります。
そうならないようにオオカミたちは、少しでも安全な寝床をつくるために、寝る前にクルクルと回って危険なものがないか確認したのだとか。危険な世界で生きる彼らが考えた生きる術といえますね。
周りより目立たなくしている
また、寝床でクルクル回るのは、安全を確認するためだけではないそうです。地面を固めて寝心地を良くしたり、草むらでクルクル回ることで寝床をつくりつつ、周りの草で目立たなくさせたりすることもあったみたいです。そういった当時のオオカミの寝床への工夫が名残となって、現在の犬も寝る前にクルクルと回っているそうですよ。
現在の犬が行う寝る前のクルクルの心理
自分好みの寝床をつくっている
現在の犬が寝る前にクルクル回るという行為は、祖先であるオオカミの心理と全く同じかというとそうでもありません。現在の犬ならではの意味があるそうですよ。犬が寝る前にクルクル回るときは、安全を確認するといった目的はほとんどありませんが、自分好みの寝床をつくっていることがあります。
例えば、布団が柔らかすぎると感じたら、少し踏み固めて寝床の固さ調整をする。寄り添える部分が欲しいと思ったら、クルクル回って寝床の周りで少しもたれかかれるように高さを調整することだってありますよ。
においをつけている
また、犬はクルクル回りながら自分のにおいをつけて「ここは私の寝床ー!」と主張もするそうです。縄張り意識がある犬ならではの考え方といえるのではないでしょうか。私は「ここは君の家だからそんなことしなくても大丈夫だよ。」と思いつつ、いつも愛犬がクルクル回る姿を眺めていたりします。
場所を確認している
犬は他にも場所を決めたり確認したりするためにクルクル回ることがあるそうですよ。寝床の場合だと、「今日はどこで寝ようかな?ここがいいかな?」と思いながら寝る位置を確かめているのかもしれませんね。
ちなみに、寝床ではありませんがトイレをするときにもクルクル回る犬はわりとよくいます。トイレのときも、寝床と同様にトイレをする位置を決めていたりするそうです。このように、犬は位置を決めるためにクルクル回ることがありますよ。
まとめ
犬が寝る前にクルクル回るという行為は、犬の祖先の生活が大きく関係していたようですね。祖先がしていたときとは少し意味が変わりますが、寝床を快適なものにするという意味では同じといえるのではないでしょうか。
大昔にいた祖先と同じ行動をしていると知ると、何だかロマンを感じずにはいられませんね。