室内飼いと外飼い
犬を飼うことを検討するときに、室内で飼うか外で飼うか迷われている方も多いかと思います。どちらにもメリットとデメリットがありますが、最近の傾向としてはやや室内飼いが多くなりつつあります。
室内飼いでは外飼いよりも愛犬とコミュニケーションが取りやすくなり、また病気などにも気づきやすくなります。言葉が話せない分注意深く観察し、ぐったりしているのか単純に眠たいだけなのかを見分けてあげなければいけません。
気をつけるべきこと
室内で飼うことを決めたなら、犬との接し方に注意すべき点がいくつかあります。人間社会と犬社会ではルールが異なりますので、ある行動が違った認識を起こしてしまうことが多々あります。
過度な甘やかし
例えば、ご飯の時間になった際に飼い主さんが食べ終わるよりも早くご飯をあげてはいけません。犬社会では先にご飯を食べる方が偉いという考えに至る場合があります。
また、ご飯をねだられてからあげ続けていると、これまた自分の方が偉いという認識をおこします。ご飯の時間はあまりうろうろさせずに、ケージで待てをさせていた方が良い場合があります。人間のご飯を食べたいとねだってしまったり、子供が食べこぼしをするのを待ったりする犬もいるからです。
しつけの仕方
飼い主さんが出かける際に「行ってくるね」と愛犬に声をかける方もいらっしゃいます。これは、分離不安の気が強い犬には逆効果になります。「行ってくるね」の一言で、自分は一人にされると理解し、その一言を言われるたびに不安や恐怖心が出てきてしまいます。繊細な部分がありますので、飼い主さん側の理解が必要です。
異物誤飲
どんな動物にもいえることですが、室内で飼う以上床にゴミや小さなプラスチックなどを誤って飲んでしまう危険性はいつだってあります。物を整理整頓したり、こまめに掃除を行ったりするといった配慮は必要です。
室内で快適に過ごしてもらう工夫
工夫次第で、愛犬にとって過ごしやすい環境に変えることもできます。
床材を考える
愛犬が過ごすスペースの床材が滑りやすいと、走った際に止まれず足腰に負担をかえてしまったり転んでしまったりする可能性もあります。安全なのは毛足の短めなカーペットやコルクマットです。一般的なフローリングは、特に肉球の間の毛が生えていると滑りやすいため、上にコルクマットをひくといった工夫が必要です。
室温設定
飼う犬種によって適切な温度は違います。言い換えると毛の量で適切な温度が決定されます。
- シングルコートの犬種
夏 22〜25度
冬 20〜25度 - ダブルコートの犬種
夏 23〜26度
冬 19〜23度
特にお留守番させるときなどは、適切温度に保ってあげるような環境が必要です。また、呼吸がはぁはぁとしていたり、冷たい床の上で体を伸ばしていたりするときなどは暑がっているサインです。反対に小さくちぢこまっている場合は寒がっています。
おすすめの犬種
室内で飼うことに適した犬たちをご紹介します。
トイプードル
基本的に学習能力が高く、しつけも行き届きやすい犬種です。小型犬でスペースも犬の中では狭くてすみますし、甘えん坊な性格も魅力です。褒めて伸びるタイプでもあります。
マルチーズ
大人しめな性格で深い愛情を示してくれます。従順で賢さもありますが、自分よりも大きな相手に立ち向かっていく勇敢な一面もあります。成犬でも2.5キロぐらいなので、ペットOKのマンションでも飼いやすいです。
パピヨン
大きな耳が特徴のパピヨンですが、走ることや跳ねることが大好きです。重要なのは明白な主従関係です。活発な分、一度飼い主より自分の方が上だと勘違いしてしまうと、性格が荒れてしまう場合があります。
まとめ
室内で愛犬を育てていくためには、飼い主さん側の配慮が不可欠です。愛犬の目線にたって柵をたてたり、危ないものを置かないようにしたりなどの工夫が大切です。
その中で育てられた愛犬は、もはや家族同様の大きな存在となりますので、愛情をたっぷり注ぎながらコミュニケーションをとっていきましょう。