犬の『冷たい態度』=『嫌い』なの!?
愛犬が尻尾をブンブン振りながら駆け寄ってきてくれたり、ピタッと体をくっつけてきてくれたり、ニッコリ笑顔を見せてくれたりすると、「大好き」の気持ちが伝わってきて、うれしくなりますよね。
でも時には、「冷たい」と感じる態度を見せることもありませんか?
愛犬の冷たい態度に、「もしかして、嫌われてるのでは…!?」と不安になってしまう飼い主さんもいるはず。
さて、本当のところはどうなのでしょうか?
今回は、犬がする『冷たい態度』の本当の意味に迫ってみたいと思います。
①『背中を向ける』本当の意味
部屋でくつろいでいると愛犬がそばにやって来たので、「甘えたいのかな?」と思ったら、くるっと背中を向けてしまった…。飼い主さんが切なさを感じる瞬間ではないでしょうか。
でもこれは、愛犬に信頼されている証拠です。
野生時代の犬は、急所である後ろ足やお尻を敵に攻撃されないように、仲間同士でお尻や背中をくっつけ合って、眠ったり休んだりしていたといわれています。
そして今でも、犬は背中を預けても安心と思える相手以外には、むやみに背中を見せたがりません。
つまり、愛犬が背中を向けるのは、飼い主さんのことを信頼し、絶対に自分に危害を加えない人と確信しているから。そうです、飼い主さんにとって、とてもうれしいことなのです。
飼い主さんに怒られているときに背中を向けることもありますが、これは「落ち着いて」と相手に伝えるためのカーミング・シグナル(自分や相手を落ち着かせるためのしぐさや行動)です。
怒っている飼い主さんに不安や緊張を感じているので、怒り過ぎに注意しましょう。
②『呼んだとき、その場で尻尾を振るだけ』の本当の意味
愛犬の名前を呼んだら、うれしそうに駆け寄ってくるのかと思いきや、その場で尻尾をブンッと振っただけ…という経験はありませんか?
愛犬の塩対応に、寂しい気持ちになったり、愛犬との関係性が心配になったりしてしまいますね。
でも愛犬は、尻尾を振って「聞こえているよ」と、しっかり応えてくれています。
これは、「尻尾で返事するだけでも、飼い主さんなら分かってくれる」と思っているからこその反応といえます。それだけ愛犬は、飼い主さんのことを信頼しているのです。
たまに尻尾だけで返事をすることがあっても、必要なときにきちんと呼び戻しができているのであれば、そう心配しなくても大丈夫でしょう。
③『お見送りがあっさりしている』本当の意味
犬は飼い主さんの行動をよく観察しているので、「行ってくるね」などと言わなくても、飼い主さんが出掛けることを察知してしまいます。
その結果、ワンワン吠えたりクンクン鳴いたりする愛犬に後ろ髪を引かれる思いで、家を出ることになる飼い主さんは少なくないでしょう。
その一方で、飼い主さんが出掛けると分かっていても、おとなしく飼い主さんを見送ることができる犬もいます。
我が愛犬のお見送りがあっさりしていると、安心して出掛けられるような、ちょっと寂しいような、複雑な心境になるかもしれません。
しかし、愛犬が出掛ける飼い主さんをおとなしく落ち着いて見送れるのは、飼い主さんを信頼し、飼い主さんと良好な関係を構築できているからこそ。
愛犬は、「飼い主さんは出掛けても、必ず帰ってくる」と信じているのです。
きっとお留守番している間も、あまりストレスを感じずに過ごせているはずです。
まとめ
いかがでしたか。一見冷たい態度に見えても、じつは飼い主さんへの信頼を意味している場合もあることが分かりましたね。
人と同じように、犬の性格も様々です。
愛情や信頼の気持ちを積極的にアピールする犬もいれば、控えめにアピールする犬もいます。
『冷たい態度』=『嫌われている』と早合点せずに、愛犬の気持ちをしっかり受け止めてあげたいですね。