しつけをする意味は?
自分たちも周りも安心して過ごすため
例えば仔犬のときから迎え入れた場合、小さくて可愛い仔犬を見て、しつけどころの気分ではなくなってしまったり、小さすぎる仔犬にしつけをするのが、可哀想に思ってしまったりするかもしれません。
しかし、世の中には犬が苦手な人がいるのも事実です。マンションなどの集合住宅にお住まいであれば、鳴き声の苦情がくるかもしれませんし、お散歩中に誰かに怪我をさせてしまったら大変ですよね。
厳しく教え込むことだけが、しつけではありません。飼い主とワンちゃんとの信頼関係を築くためにも、しつけはとても大切なコミュニケーションなんです。
トイレのしつけ
トイレは最初に覚えてもらいたいこと
こればかりは覚えてもらわないことには、家中がどこでもワンちゃんのトイレになってしまう可能性があります。迎え入れた当日から、すぐにトイレトレーニングを開始しましょう。
トイレのしつけに関して、準備してほしい物があります。
- トイレトレー
- トイレシーツ
- おやつ
- 掃除用具
ワンちゃんは綺麗好きな習性があり、自分の生活スペースを汚したくないと言う思いがあります。可能であれば、ケージやサークルとトイレスペースは離れた場所に設置してあげてください。
飼い主さんがお仕事で日々、お留守番が必要なご家庭は、ケージやサークル内にトイレトレーを設置せざる得ないと思いますが、常に清潔を意識してあげてください。
ワンちゃんは排泄を催すと、何となく落ち着きがなくなったり、床の匂いを嗅いでトイレの場所を探したりなど、一定の動きを見せます。トイレだなと感じたら、素早く決めた場所へ連れて行きましょう。抱っこしてでもいいですし、おやつで誘導しても構いません。
上手にトイレができたら、たっぷりと褒めておやつをあげてください。もし15分ほど待っても排泄しないときは、1度犬をフリーにして、再度トイレに行きたい素振りを見せるのを待ちましょう。
トイレを失敗した場合、おしっこの臭いが残っている場所で、再度おしっこをしてしまう可能性がとても高いので、臭いがとれるまでしっかりと掃除をしましょう。
甘噛みをさせない
噛まない成犬に育てるため
甘噛みとは、ワンちゃん自身にしてみれば本気では噛んでいない、相手を痛めつけるために噛んでいる行動ではありません。
よく見られるのは仔犬の頃、歯の生え変わりでむず痒く、色んな場所を噛んでしまったり、飼い主さんに構われたくて遊ぼうの催促で甘噛みをしたりすることがあります。ワンちゃん自身は本気で噛んでいないとしても、興奮して力加減が分からなくなると、出血するほど強く噛まれてしまうこともあります。
そんなことを、お散歩中にどこかの誰かにしてしまったら大変ですよね。悪気がないでは済まされないので、成犬になる前に、噛むことはいけないことなんだ、としっかりと教えましょう。
- 噛むためのおもちゃを与える
- 甘噛みをされたら無視をする
- 叱るときは声を低く
歯の生え変わりで、痒くて甘噛みをしている場合は、噛んでも良いおもちゃを用意して一緒に遊んであげましょう。家具や飼い主さんの手を噛むことより、楽しいと思わせるのがコツなので、飼い主さんも楽しく遊んであげてくださいね。
それでも甘噛みを止めない場合は、徹底的に無視をしてみましょう。ワンちゃんは飼い主さんに無視されることをとても嫌います。噛むと遊んでもらえないと覚えてもらいましょう。
また、時には叱ることも必要ですが、反射的に「痛い!」などと高い声が出てしまうと、ワンちゃんは飼い主さんが喜んでいると勘違いしてしまいます。叱るときは、特に女性は意識して、低い声で「ダメ」「いけない」などご家族で言葉を決めて一喝しましょう。
「待て」をしっかりできる成犬に
「待て」は何のため?
待てが必要になる場面はたくさんあります。動物病院でたくさんのワンちゃんに囲まれて落ち着かないときや、お散歩中にひどく興奮してしまったときなどに使います。飼い主として、ワンちゃんの好ましくない行動を押さえるときに必要なので、しっかり覚えてもらいましょう。
- ワンちゃんが集中できる環境を用意する
- ご褒美としておやつやご飯を用意する
おやつを使用しても良いですが、ご飯のタイミングで行うのが1番簡単だと思います。基本的にワンちゃんは集中力が持続しないので、静かで集中しやすい環境の中で教えてあげましょう。
フードボールにご飯を入れても、すぐに食べさせるのではなく、数秒でも待てたら、飼い主さんの「よし」の合図でご飯を与えるようにしましょう。初めは本当に数秒で構いません。
大切なのは、飼い主さんの合図で「食べてもいいんだ」、「動いてもいいだ」と気づいてもらうことです。そうして待たせる時間を、徐々に1分、2分と長くしていってください。
まとめ
正直にお伝えすると、我が家の愛犬もしつけに関しては百点満点とは言い切れません。しかし、人様を噛むようなことはありませんし、3歳になった現在、何かに手を焼いて困ると言うこともありません。最低限のことさえ覚えてもらえれば、家族として穏やかに楽しく暮らしていけると思います。