犬のストレス
心的なものと外的なもの
人間と全く同じで、気持ちの部分でストレスを感じる心的なものと、暑い、寒い、痛いなど、外の刺激から受ける外的なものがあります。
犬の心的ストレスは?
犬の心に負担をかけてしまう原因は何でしょうか?
- 引っ越しなどで環境が変わる
- 工事などの騒音
- 家族の不仲
引っ越しが犬のストレスに繋がるのは有名なお話ですね。
初めての環境に慣れない匂い、引っ越し準備や移動中などは、飼い主さんもふだんとは違う緊張感の中生活をしているので、愛犬は敏感にその気持ちを感じ取ってしまいます。
新しいお家で生活が始まると、ストレスによりいろいろな問題行動が出てきてしまうと思いますが、何よりも飼い主さんが平常心で接してあげることが一番です。
犬の聴覚は人間の何十倍もあり、工事などの大きな音には非常に敏感で、物音にもストレスを感じやすいです。常に大きな声で吠え続けるワンちゃんもいれば、ストレスで毛の色が変化してしまうなんて事もあります。
短期間で終わってくれる工事であれば良いですが、長期間続くものであれば、工事の時間帯だけでもそのワンちゃんが好きな場所に預けるか、お散歩など外に長く連れ出すようにしましょう。
犬は本当に飼い主の気持ちを敏感に感じ取る生き物です。いつもは仲が良いはずの家族が、喧嘩をしてイライラした気持ちで過ごしていると、すぐに見抜かれます。
喧嘩をしているときは、飼い主さん自身もストレスを感じているはずです。その気持ちが愛犬に伝染するかのように、犬もストレスを感じてしまいます。家庭にはそれぞれ問題がありますが、いつもみんな仲良くいるのが一番です。
犬の外的ストレスは?
暑い寒いは人間も同じく不快ですが、それ以外で犬が外的に感じるストレスとは何でしょう?
- 過剰な運動や運動不足
- 病気や怪我による痛みや不快感
雨続きのお天気であったり、飼い主さんの都合でお散歩に行けなくなったりして運動量が不足し、ストレスを感じるケースは多々ありますが、逆にお散歩に行き過ぎてストレスを感じるワンちゃんもいます。
ただ単純に疲れてしまい、身体に負担がかかる場合と、お散歩自体が苦手なワンちゃんもいます。飼い主さんと外を歩くのは楽しくても、他のワンちゃんやその飼い主さんとの触れ合いが苦手な内弁慶な性格で、ストレスに感じてしまうワンちゃんもいますので見極めてあげましょう。
犬は痛みに強いとよく言われますが、本当は我慢しているだけです。天敵がいる動物界では、痛みがあり弱さを見せることは死に直結します。犬が痛みを隠すのは、昔からの犬の自然な習性なのです。
病気や怪我で痛みが長引くのは、人間でも精神的に相当なストレスになりますよね。注意深く日々観察することで、何かしらいつもと違う仕草や動きをしているはずです。気がついたらすぐに獣医さんに診てもらいましょう。
犬が嫌いな音や匂い
犬が嫌いな代表的な音
犬の聴覚は人間と比べると何倍も高く、私たちが聞き取ることができない高い周波数の音を聞き取ることができます。眠っているときですら働いていると言われる犬の聴覚ですが、嫌いな音は何でしょうか?
- 雷の音
- 爆発音
雷の音は苦手なワンちゃん多いですよね。大きな音はもちろん、瞬間的に光る雷光も恐怖心をあおります。飼い主さんも一緒に怖がっていると、ワンちゃんは余計にストレスを感じてしまいますので、もし怖かったとしても、強い心で愛犬を安心させてあげてくださいね。
お散歩中に突然雷がなったとき、驚いた犬が急に全力で走り出すこともあるので、十分に気をつけましょう。
爆発音で代表的なのが夏に楽しい花火です。愛犬も一緒に花火大会を楽しまれる方もいるかと思いますが、ワンちゃん自身が楽しんでいるかどうかは、かなり微妙なところです。花火大会後、体調を崩すことがあれば花火の音でストレスを感じた確率が高くなります。今後は控えるか、遠くから少しだけ見る程度にしておきましょう。
犬が嫌いな代表的な臭い
皆さんご存じのとおり、犬の臭覚は非常に高く人間と比較すると何万倍とも言われています。
近寄りたくないくらい嫌いな臭いは何でしょう?
- タバコ
- 酢
タバコは臭い自体も嫌いですが、臭い、煙の両方が犬の身体の害になります。
我が家の愛犬も、実際にタバコの煙のアレルギーです。お散歩中、タバコの吸い殻が落ちていると臭いを確認に行きますが、すぐに離れます。臭い自体でストレスを感じ、その上、身体にも害のある物なので、くれぐれも犬のそばでタバコは控えましょう。
人間でもお酢の臭いが苦手な方は多いですよね。クセのある強い刺激臭は、犬がもっとも苦手とする臭いです。
あえて愛犬にお酢の臭いを嗅がせる場面もないと思うので、ストレスに繋がることも少ないと思いますが、この臭いを逆手にとってしつけに利用することもできます。噛み癖の多いワンちゃんに噛んでほしくない家具などに薄めたお酢をスプレーするだけです。噛み癖で困っている飼い主さんは試してみてください。
まとめ
ストレスは軽度であれば大丈夫ですが、重度、また長期間のストレスは愛犬の身体に悪い影響を与えてしまいます。愛犬のストレスを発散してあげられるのは、いつもそばにいる飼い主さんだけです。表情、仕草、行動を見て対処してあげてください。