犬が飼い主さんの指示に忠実に従う理由とは
犬は飼い主さんに対して忠実に従いますよね。
もちろん、全ての指示にいつでも従うことができるわけではなく、指示に従わないこともありますし、ワガママを言うこともあるでしょう。
一方、警察犬や盲導犬などの人と一緒に働く犬はどうでしょう。
指示を出す人に対して忠実に従い、任務中に指示に従わないことはないでしょう。
トレーニングやしつけによって差はありますが、このような犬の飼い主さんや人に対する忠誠心はどのようにして生み出されたものなのでしょうか。
犬が飼い主さんの指示に忠実に従う理由①「本能」
犬は人間と暮らす前、野生で暮らしていた頃から群れで生活をしてきました。
群れの中ではリーダーの指示に従わなければならないという本能や習性があります。
それは、人間と暮らすようになった今でも残る本能や習性です。
そのため、リーダーである飼い主さんの指示に忠実に従うのです。
飼い主さんの指示に忠実に従うことができるということは、犬からリーダーとして認められている、信頼関係をしっかり築くことができている、という証だと思います。
全く言うことを聞いてくれないという場合、飼い主さんがリーダーとして認めてもらえておらず、信頼関係も築けていないのだと思います。
犬が飼い主さんの指示に忠実に従う理由②「良いことが起きると理解しているから」
犬は、飼い主さんに「オテ」と言われて手を出すと、「褒めてもらえる」「おやつをもらえる」などの良いことが起きると理解しています。
飼い主さんの指示に従うことで良いことが起きると理解しているため、忠実に従うのです。
指示に従うことができたのに、褒めてあげずにいるのでは、指示に従わない犬になってしまうかもしれません。大好きな飼い主さんに褒めてもらいたいというのが、犬の心理なのです。
犬が飼い主さんの指示に忠実に従う理由③「飼い主さんと一緒にいたいから」
飼い主さんと一緒にいることで、「楽しい」「嬉しい」「安全」「幸せ」などの気持ちを感じることができている犬は、もっと飼い主さんと一緒にいたいと思います。
そのためには、飼い主さんの指示に従うのが最も良い方法だと理解しています。
飼い主さんの指示に従えば楽しいことが起きる、飼い主さんの指示に従えば安全だ、と理解しているのです。
犬が飼い主さんの指示に忠実に従う理由④「犬と人の歴史」
私たち人間にも、狩猟によって野生動物を捕らえることで食料を得ていた時代があります。
そして、狩猟において犬は最高のパートナーでした。
犬は人間よりもずっとずっと早く走ることができるからです。
犬にとっても、人間は生きる上で最高のパートナーでした。
犬は人間と過ごすようになったことで、外敵から身を守ることができましたし、狩猟の効率も上がり、食料を分け与えてもらうこともできたからです。
人間の指示に従うことで、より良い生活をすることができるということを犬は学んだのです。
忠実なオオカミから犬は誕生した
犬の祖先はオオカミであるとされていますが、オオカミは攻撃性が高く、人間の住み家や食料を荒らす存在だったそうです。
しかし、人間はそんなオオカミの中から、攻撃性が低く指示に従う者を選び、家畜化することで犬を誕生させ、パートナーとしたのではないかとされています。
まとめ
リーダーに従うという本能や習性、犬が人間と暮らしてきた歴史など、犬は人間の指示に従うことで快適な暮らしを手に入れたのだと思います。
それは、きっと私たち人間も同じです。
犬と人間は支え合って生きています。
そしてそれは、犬と暮らす飼い主さんだけではありません。
盲導犬や聴導犬や介助犬と暮らす人も同じです。
犬が苦手な人や大嫌いだという人もいますが、地震などの災害が起きてしまったとき、助けてくれるのは救助犬かもしれません。