犬がしつけで失敗するのは悪いこと?
犬が飼い主の指示通りの行動が取れずに失敗してしまうということは、しつけの場面で非常の多く見られることです。失敗をしてもそこから学ぶものがありますし、「失敗は成功の元」と言われる通り次に成功するための糧にもなるので必ずしも悪いことばかりではありません。しかしながら、犬のしつけにおいて犬が失敗をするということの原因は指示が正確に伝わっていないことや要求のレベルが高すぎるなど基本的に飼い主側にあると考えられます。
犬のしつけの場面で失敗をすることは貴重な学習の機会ではあるものの、失敗をくり返すことはあまりいいことではありません。犬が失敗をくり返して「自分では飼い主の要求に応えているつもりが評価してもらえない」という状況が続くと犬はどうしてもやる気を失っていきます。しつけにおいて犬のやる気やモチベーションは非常に重要なもので、それをいかにキープするかでトレーニングの質が変わってくるのです。犬のやる気を損なわないためには同じ失敗は3回以上くり返さないように気をつけるといいとされています。ただし、失敗に対する考え方は犬の個性も大きく影響するのでチャレンジ精神が旺盛な場合は何度失敗をくり返してもやる気を失わずにしつけを続けることができますし、じっくり考える慎重派の犬の場合一度の失敗で心が折れてしまうことも…。まずは性格、気質をしっかりと見極めてあげることが必要です。
犬に失敗させないポイント①レベルアップは“一歩ずつ”が基本
上記にて失敗をくり返すことに耐えられる犬かどうかの見極めが大切であるとしましたが、実際のしつけ中には「今どれくらいのことができるか」というレベルを常に把握して見極めるということも必要です。しつけを進めていくときには「今どれくらいのことができるか」ということを基準にしてレベルを上げ下げして正しい行動を教えていく必要があります。そのコントロールを間違えると失敗をくり返させることになってしまうので犬が今できることを知ることが大切なのです。
また、失敗させないためのポイントとしてしつけのレベルアップは徐々に行うということ。一気にむずかしいことを要求すると失敗する原因になるので、一歩ずつ確実に成功を積み重ねられるようにレベルアップは少しずつ行うことを基本として、失敗したときにはくり返さないようにレベルをひとつ下げて成功させて自信ややる気を取り戻させることが大切です。
犬に失敗させないポイント②しつけは短時間で終わらせる
犬がしつけの中で失敗をくり返すようになる理由のひとつに、トレーニングそのものに飽きて集中力がなくなったということが考えられます。犬は長い時間集中力を保つことが苦手で、特に同じことをくり返し行うと余計に飽きて集中力が切れてしまいがち。基本的にひとつのトレーニングを行うときは5分程度で終わらせるようにして、途中で遊びや休憩を挟むようにするといいでしょう。
また、しつけを終わらせるときや休憩に入る前には必ず成功させてから切り上げるようにしましょう。失敗したまま「もういいや」をネガティブに終わらせてしまうと犬はトレーニングに対して負のイメージを持ちやすく、次回のトレーニング時にモチベーションが上がりにくくなってしまうので失敗が続いて一旦休憩させたいときには、簡単な指示を出して成功させたところで終わりにするようにしましょう。
犬のしつけでの失敗に関するまとめ
犬がしつけの中で失敗をすること自体は決して悪いことではありません。少しずつ要求レベルを上げてレベルアップしていく中で、「犬がどれくらいできるか」を見極めるためにも失敗は必ず起こることだと思います。ここで重要なのが、同じ失敗を一度のトレーニングの中で3回以上くり返させないということ。失敗をくり返すことは犬のやる気やモチベーションをなくし学習能力を低下させると考えられているからです。犬に失敗をくり返させないために、その時点での犬のトレーニングレベルを見極めて一歩ずつレベルアップしていけるようにしましょう。