なぜ犬の口を掴んで叱るのは間違いなのか
口を掴んで叱るのは間違い
あなたは愛犬が吠えたり噛んだりしたときに、口を掴んで叱っていませんか?
もし、そうした叱り方をしているのでしたら、すぐに止めることをおススメします。
愛犬の口や鼻を掴んでコントロールし、接する方法を『マズルコントロール』と言います。
ネットや本を見て、愛犬が吠えたり噛んだりしたときには、マズルコントロールをしてしつけをすれば良いと学んだ人がいるかもしれません。
マズルコントロールはトレーニング方法の1つとして知られていますが、一般の人が行うトレーニング方法としては難しいものとなります。
しつけとして間違ったマズルコントロールをしてしまうと、逆効果になる可能性が高く、次第に手を嫌うようになったり、信頼関係が大きく崩れてしまったりすることになります。
さらには、噛むようになってしまうこともあるようです。
犬の口周りは急所
そもそも、なぜ犬の口や鼻周り(マズル)をおさえて叱ったらいけないのでしょうか。
1つの理由として、犬はマズルが敏感で急所だからといえるでしょう。
しつけのために無理やりマズルを何度もおさえていると、犬はマズルを触られるのを嫌がるようになってしまいます。
口周りを触ることができなくなり、歯磨きをすることができなくなったという話も少なからず聞いたことがあります。
犬の口周りは信頼、上下関係を感じる部分
また、基本的に犬はマズルを信頼している人にしか触らせません。
ですので、マズルは上下関係や信頼関係を築くための重要な部分であるともいわれています。
例えば、母犬が子犬をしつけるときにマズルを軽く噛んだり、リーダーの犬が子分の犬のマズルを軽く噛んで服従させたりするという話を聞いたことがあります。
だからといって、飼い主がしつけのために何度も無理やり強くマズルをおさえていると、愛犬は嫌悪感を抱いて信頼関係がどんどん崩れていく可能性が高いといえます。
私たち人間も、いくら信頼関係が築けているもの同士だからといって、力ずくで無理やり何度も叱られると嫌になってしまいますよね。
犬も同じように、段々嫌になってくるのではないでしょうか。
間違って叱っているとどうなるの?
信頼関係が崩れる
犬の重要な部分であるマズルを無理やり強くおさえてしつけをしていると、愛犬は嫌なことをされると思って、飼い主に対して怯え、信頼する気持ちをなくしてしまいます。
信頼関係が築けていても、マズルを触られるのを嫌がる犬はいるので一概には言えませんが、優しくマズルを触ろうとしたときに、愛犬が触られるのを嫌がる素振りをみせたら要注意といえるかもしれません。
混乱する
間違った叱り方をしていると犬は叱られる理由が分からなかったり、嫌な気持ちになってしまったりします。
愛犬がなぜマズルを強く掴まれておさえられているのか分からないでいると、混乱しマズルを触られるのを嫌がるようになってしまいます。
ストレスが溜まる
愛犬が嫌がる方法でしつけをしていると、結果としてストレスを溜め込むことになってしまいます。ストレスが溜まると信頼関係が崩れるだけでなく、愛犬の体に様々な悪影響がでてしまいますので、できるだけ早くしつけの方法を変えた方が良いでしょう。
かんたんにできる効果的なしつけ方法
無視と褒める
しつけの方法はいろいろありますが私がおススメするのは、『無視』と『褒める』しつけ方です。
犬は信頼している人に無視されるのが一番ツライらしいですよ。
ですので、愛犬が悪いことをしたら無視をするのは効果的といえます。
例えば、愛犬がしつこくオヤツをねだったり、ずっと吠えていたりするときは無視をします。
このしつけ方のコツは根気強く待つこと。
愛犬がオヤツをねだるのを止めたり、吠えるのを止めたりしたら、今度は思いっきり褒めてあげたりご褒美にオヤツをあげたりしましょう。
そうすることで、愛犬は徐々に「吠えたら無視されるから吠えないようにしよう」「良い子にしていたらご褒美がもらえる」と思うようになります。
根気が必要となりますが、愛犬に嫌な思いをさせないでしつけをすることができますので、こういった褒めながら愛犬を成長させるしつけ方をおススメします。
まとめ
基本的に口を掴んで犬を叱る方法は、愛犬にたくさんの悪影響を与える可能性が高いといえますね。
ひどい状態になると、信頼関係が崩れ自分を守るために攻撃的な性格になることもあるので、できるだけ早く別のトレーニング方法に変えることをおススメします。
愛犬と楽しみながら一緒に成長できると良いですね。