犬にとって散歩とは
犬を飼う上で、毎日の散歩は欠かせないものです。飼い主さんよりも先に、決まった時間に玄関でスタンバイしていたり、リードを咥えて待っていたりする子もいるでしょう。家で過ごすことが多い犬にとって、空気や草、地面などの外の世界に触れることができる散歩は、一大イベントです。また、大好きな飼い主さんと散歩に行けることも、信頼関係や絆が深まる機会となって、犬は嬉しいと感じています。
犬が散歩中に惹かれるものとは
①外の世界の様々なもの
犬は好奇心旺盛で、探索欲求が強い動物です。ふだん家の中でも嗅覚を使って情報収集をしていますが、慣れた室内よりも、様々なものと出会うことができる室外の方が新鮮に感じるのでしょう。
例えば風にゆれる木々や草花、土、アスファルト、車の音、大きな建物など。毎日の生活の中での刺激となって、ストレスの解消が望めます。また、いつものコースとは違うコースを歩くことで、探索欲求がかき立てられ、気分転換や認知症予防も期待できます。
また、ケガや病気で歩くことが困難な子や、年をとって散歩へ行く機会が減った子も、外の世界への興味は薄れることはありません。散歩に行きたくてもいけなくて、ストレスも溜まってしまうでしょう。
その場合は、キャリーカートに乗せて出かけてみましょう。
草や花、地面のニオイを嗅ぐことができなくても、空気のニオイを感じたり、大好きな飼い主さんと出かけたりすることが、犬にとって有意義な時間となるのです。
注意点
犬は好奇心旺盛なので、ニオイがする方や気になる方へどんどん進みます。小型犬であっても引っ張る力は凄まじいものです。道端には食べ物が落ちていたり、タバコの吸い殻、犬にとって有害な植物など、口に含んではいけないものがたくさんあったりします。危険を避けるためにも、きちんとコントロールすることが大切です。
また、ニオイを嗅ぐのに夢中で、急に方向転換し、道路に飛び出してしまう事故もあります。いくら飼い犬といっても本能は残っているため、いつ、どんなタイミングでヒートアップするか分かりません。
最近では携帯をいじりながらや、音楽を聴きながら散歩する方もみられます。この状態では、危険を回避することができません。愛犬を守るのは飼い主さんだけなので、絶対にやめましょう。
②他のワンちゃん
公園に行って他の犬を見つけると、「他のワンちゃんと遊びたい!」と興奮して、すぐに走り出す子も多いのではないでしょうか。思いっきり走ったり、ヒモを引っ張り合ったり、ボールを追いかけたり、お友達と一緒に遊ぶことでテンションが上がり、ストレス解消にもなります。
公園について、すぐに遊ばせると興奮しすぎてケガをする恐れがあるため、まずは飼い主さんと一緒に遊んでエネルギーを発散させましょう。適度に疲れさせることが大切です。そのあと飼い主さん同士、犬同士で挨拶をし、相性がいいと感じたら遊ばせましょう。犬同士の遊びは、急にヒートアップし、ケンカする可能性があるため、目を離してはいけません。
注意点
子犬のころの社会化の度合いや、日々の飼い主さんとの関わり方、個々の性格によって変わりますが、犬の性格をきちんと理解することが大切です。公園には様々な犬種や体格、性格の子がいて、他の犬と一緒に遊びたい子や遊びたくない子、興味を示さない子、のんびり過ごしたい子など、それぞれ公園の過ごし方には好みがあります。それをきちんと見極めて、他のワンちゃんとの関わり方を決めましょう。
まとめ
散歩は犬にとって、欠かせないものです。しかし意外と散歩の仕方は難しいもので、初めて散歩をしたときは戸惑うことも多かったでしょう。飼い主さんも仕事や学校で忙しいと思いますが、義務的な散歩ではなく、一緒に楽しむ散歩をしましょう。