犬が人に伝えたいこと①飼い主への愛情
犬は感情表現がとても豊かな動物です。特に家族や仲間に対する親愛の情を表現することの多い動物で、言葉をしゃべれなくてもさまざまな形で飼い主に対する愛情を伝えています。飼い主の行動を常に見ていて、自分に視線が向けられたらうれしそうに尻尾を振り、声をかけられたら何の躊躇もなく笑顔で駆け寄ってくる。飼い主が出かける時には「どこ行くの?いつ帰ってくる?」と足元にまとわりついてきて、帰ってきた時には飛びつかんばかりに再会を喜びます。人間であればそれほどまでに真摯でストレートな愛情表現をすることはできないと思いますが、犬は気持ちをまっすぐに伝えてくるのでそのような行動を取る犬が多いと思います。もしも犬がしゃべれたらさまざまな言葉を駆使して、その愛情を伝えてくれるでしょう。
犬が人に伝えたいこと②要求
犬と暮らしていると「遊んで!」「なでて!」「かまって!」「散歩に行こう!」「ご飯ちょうだい!」などなどたくさんの要求を感じることがあると思います。その表現方法がわかりやすく要求吠えという形であったり、飼い主に手をかけて合図してきたり、おもちゃやリード、フードボウルをくわえて飼い主の目の前まで持ってきたり。ありとあらゆる方法で自分のしたいことを飼い主に伝えてきますので、もしも言葉をしゃべることができれば人間の子供と同じようにストレートな表現、アピールをくり返すことでしょう。
犬が人に伝えたいこと③不調や異変
体調や精神面で不安なことがある時、何となくいつもと違うと感じている時でも言葉を話すことができない犬は、うまく表現することができない場合があります。少しの痛みや違和感を表現する方法がわからない、また些細な変化であれば飼い主も気がついてあげることができないということは少なくなく、病気の発見が遅れてしまうのは言葉を話すことができないことのデメリットとも考えられるでしょう。
気持ちの面でも不安や心配、恐怖などを早い段階で気がついてあげることができれば、それらに起因する問題行動を防ぐことができる可能性もあります。言葉で理解し合えるということは心身のトラブルを最小限に抑えることにも繋がるのだと思います。
<まとめ>犬が伝えたい気持ちを読み取ろう
ここでは「もしも犬が喋れたら人にどんなことを伝えるか」ということを解説してきました。実はこの①~③のことは単なる予測ではなく、多くの犬が飼い主に対して表情やボディランゲージなどを使って伝えようとしていることなのです。
しかし、犬の意思表示や感情表現は表情や体の使い方などを総合的に見て判断しなければ読み取ることができない場合もあり単純なものばかりではありません。そのため飼い主でもなかなかその気持ちを汲み取り、理解してあげられず犬と飼い主の信頼関係がうまく築くことができなかったり、犬が問題行動を起こすようになってしまったり…ということがあるのです。しかし、愛犬のことは一緒に過ごす時間が長い飼い主が最も理解できるはず。愛犬の気持ちが理解できず、問題行動などで困った時はドッグトレーナーのようなプロの意見や書籍などを参考にして愛犬をしっかりと観察し、全身で表現している“言葉”を読み取ることができるように努力していきましょう。
もちろん、ここで解説したこと以外にも犬が飼い主に伝えたいことがたくさんあるかもしれません。言葉をしゃべれないことが愛犬と飼い主の絆を深める一因にもなりますが、しゃべれないことに甘んじて大切な愛犬の気持ちを無視するようなことがないように日頃からしっかりと向き合うようにできるといいですね。